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ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね(お試し版)
十三話「海を越えて」
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うのに)
俺が原作知識を生かして生き延びることを最優先するなら、余計な改変は起こさない方がいい。起こしてはいけない。
(そのツケを払えるどころか生き抜ける気もしないのが現状の俺の強さだもんなぁ)
今できるのはメラの呪文、そして修行の成果で単体の防御力を大きく上げるスカラの呪文、そして氷のつぶてで単体を攻撃するヒャドの呪文が使えるようにはなっているが、今後主人公一行が戦うであろう強敵の数々を思い浮かべると誤差の範囲だ。
(一応、スカラで守りを高めて耐えつつぴょいんで分裂を狙うって戦法がとれるようにはなったわけなんだけど)
加えて、メラゴーストなのに氷の呪文を使うというのは、相手の意表を突けるのではないだろうか。
(まぁ、意表をついても師匠とかには通用しなさそうですけどね)
戦力的な彼我に差がありすぎて視線がつい遠くなる。
(と、声には出さずいろいろぼやいてみたけど)
海が近いというなら、決めなくてはならない。現在俺にできる意思疎通はジェスチャーと筆談だけだ。砂浜があれば、地面に文字を書いて伝えられるが海に出てしまえば筆談は出来ない。大きな船に乗るならモンスターの俺は出歩けないからジェスチャーも無理かもしれない。
(海が見えたところが、俺の分水嶺だ)
そこまでに決めねばならず。
「師匠」
「おや、どうしました?」
声をかけたからこそ、内容がわからずとも何か伝えたいことがあるとはわかってくれたらしい。まだ海が見えていないので俺がしたことは、枝を拾って地面に十文字足らずの字を書いただけだ。
「海辺に着いたらお話が」
「……わかりました」
短い沈黙を挟んで師匠は頷き。
◇◆◇
「しかし、古くなった灯台のモノが手に入るとはラッキーでしたねぇ」
翌日、俺は大きなランタンの中に入って波に揺られていた。迷いに迷って、最終的には異世界出身の人間で気が付いたらメラゴーストであったこと、呪文についてはドラクエVのことを物語と知っていて、それを元に再現できないかを試みたということにした。
(ドラクエVの世界って実在世界の地図を参考にした世界だし)
俺が魔法使いと聞いて連想したのもこのVの魔法使いだったので、齟齬も出にくいと思う。
(これで……よかったんだよな?)
波に翻弄されて上下に揺れる視界の中で俺は声に出さず自問自答する。だが、未来のことなど今の俺には知りようもないのだ。
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