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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
決戦前夜
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」
「明日も勝手にブルペン入り出しそうだな」
「やめろ、あいつじゃやりかねない」
この場にいない主将のことを話している少女たち。それは三年間を共に過ごした仲間のことを心配するものというよりも、自分たちの気持ちを落ち着けるためのもののように見えた。
「じゃあ試合前と同じノックで締めるぞ」
日が暮れ始めた頃、桜華学院も試合前の練習の締めを行うためのシートノックに入ろうとしていた。
「ソフィアも受けた方がいい?」
「お前はベンチで座ってろ。本番を意識してやるから」
残念そうに返事をしてベンチへと腰かけるソフィア。ちょこんと座るその姿が普段の破天荒さと真逆に映るため、仲間たちは笑いを堪えられずにいた。
「今日の練習はこれで終わりですか?」
「試合前だしな。講習もあって疲れただろ?」
桜華学院は進学校として有名である。そのため夏休み中も最初の数日間は講習があるため、このように遅い時間からの練習になっている。
「明宝の対策何もしてないんですが……」
主将である蜂谷が心配そうな表情を見せる。すると、カミューニの表情が変わった。
「はぁ?何言ってんだお前」
不思議なものを見るような目をしている彼に縮こまる蜂谷。他の少女たちも同様の反応をしていたが……
「うちはそんな対策なんかしたことねぇだろ」
そんな発言にズッコケずにはいられなかった。
「さすがに準決勝ですし……何かやらないと……」
「いらねぇいらねぇ。むしろそんなのはデメリットにしかならねぇよ」
彼がなぜそんなことを言うのかわからなかった蜂谷は首をかしげる。それに対し青年は続けて答えた。
「俺たちはどんな相手だろうと同じように戦い、勝利をもぎ取ってきたんだ。相手がどことか関係ねぇ。お前たちはお前たちのプレーをしてくれればそれでいい。そうすれば俺たちは優勝できる」
優勝……進学校であるため部活よりも勉学を優先させてきた彼女たちにとってその言葉はあまりにも甘美な響きだった。それゆえに彼女たちはすぐに自らの意見を引っ込める。
「俺たちは練習時間も実力も足りてねぇ。でも勝てることは今まででじゅうぶんわかってるはずだ。あとは自分を信じてやるだけだぞ」
「はい!!よし!!ノックの準備しよう!!」
「了解です!!」
「ボール持ってきて!!」
ただ持ち上げるだけではなく頭のいい彼女たちにその意図も話すことでより意識を高めることができる。同じ進学校出身である彼なりの配慮であった。
「じゃあ本番イメージしていくぞ」
「よし!!いこう!!」
蜂谷の声かけに答えるように守備に散る少女たち。まずはそれぞれベースに付き、ボール回しから入
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