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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
決戦前夜
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球種が少なかった。しかしその全ての球種が一級品であったため、打つことはそう簡単ではないのではあるが……
「桜華と戦う上でまず重要なのは初回だ。ソフィアの立ち上がりの失点は2〜3。これをどこまで上げれるかが攻撃においての重要なのポイントになる」
必ず失点しているもののその点数はかなり抑えられている。一イニングで大量失点をしないのはさすがに力のある投手といったところ。それに対抗するなれば初回にどこまで大量得点を上げれるかと真田は話した。
「二回以降もスプリットは捨てた方がいいかもな。ストレートに狙いを絞れば打てない球じゃない。追い込まれる前から振っていっていい」
「「「「「はい!!」」」」」
攻撃については以上と言い、そのまま守備についての指示を出す。
「五番の蜂谷のことも厄介だが、一番は三番と四番の二人だな。序盤のランナーがいない場面で打ち取り方を探っていくしかない」
日帝大付属戦では凡退のなかった二人。そのためどこが彼女たちの限界点なのかを見極める必要があると真田は話した。
「そしてこいつらはどこかイニングで毎試合大量得点を奪ってくる。一回戦では四回に8点、二回戦では三回に6点、三回戦でも三回に7点。日帝大の投手陣が崩れたせいで毎回得点をあげているように見えたが、どこか勝負を仕掛けるイニングを作ってくるのが特徴だな」
コールドをしているチームにしては0を刻む回数が多い桜華学院。しかしそれが仇になるとも彼はわかっていた。
「桜華の一人一人の能力は決して高くない。その中で大量得点を重ねてきたのは細かい技や揺さぶりを使っているからだ。トライアングルやエンドラン、バスターにカット打ち……あらゆる攻め方を頭に入れておかなければならないな」
その言葉に全員が頷く。それだけ彼女たちの戦い方がこれまでの相手と違うことを理解しているからだ。
「今日の練習でいくつが対策はしたが、どの場面で仕掛けてくるかはわからない。だから常に頭に入れて動くようにしてくれ。いいな?」
「「「「「はい!!」」」」」
「よし、じゃあ解散。早く休んで明日の試合に備えろよ」
真田が早々に教室から出ると、少女たちも各々動きを見せる。
「瑞姫、投げる?」
「少しだけ投げようかな。指先の確認しておきたいし」
多くの者が自主練のためにグラウンドへと向かう。莉愛と瑞姫もその例に漏れず、二人は仲良さげに話しながら教室を出る。
「緊張はしてなさそうだな」
「そんな感じの子じゃないでしょ」
「それは言えてる」
誰もいなくなった教室に残っている三年生の三人。莉子の言葉に笑いながら栞里と伊織が答えると、彼女も苦笑して返した。
「陽香……明日は来れるんだっけ?」
「昨日も今日も来ようとして親に止められたらしいよ
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