第四十六話 夏服を着てその七
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「生き残ることが前提だけれどね」
「机の下に隠れたりしてね」
「ベッドの下とか」
「そうしてまずは難を逃れて」
「それからよね」
「避難するしかね」
まさにというのだ。
「ないわね」
「安全な場所までね」
「それしかないわ」
「火の元は消して」
このことも忘れずにというのだ。
「絶対にね」
「関東大震災それで大火事になったしね」
「丁度お昼ご飯の時に起こって」
「それも学校だと二学期はじまった時に」
「入学式が終わって子供がお家に帰ってきて」
「竈とか炊いていた時で」
「その時に起こって」
まさに最悪のタイミングであった、そうしたことからもこの震災は最悪の災害であったと言えるのだ。
「それでね」
「建物の倒壊とね」
「火事も起こったのよね」
「だから火の元は消す」
「それも忘れないことね」
「今はガスコンロも少ないけれどね」
咲はそれでもと話した。
「けれどね」
「そうそう、やっぱりね」
「火の元はあるからね」
「揺れたらすぐに消す」
「点けていたらね」
「それは絶対なのよね」
咲もこう話した。
「さもないとね」
「もう大惨事」
「そうなるからね」
「まずはそれを止める」
「そうしてから机の下に逃げないとね」
「あくまで火を点けてたらね、けれどそうじゃなかったら」
火を点けていないならばだ。
「もうね」
「即刻よね」
「机やベッドの下に隠れる」
「若しくはおトイレの中にいる」
「そうして避難することよね」
「さもないとね」
そうでないと、というのだ。
「本当にね」
「どうなるかわからないからね」
「まずはそうしないとね」
「避難する」
「そうしてからよね」
「ええ、しかし思うことは」
それはとだ、咲は話した。
「これから梅雨って言ったけれど大雨の季節でもあるのよね」
「その災害もあったわね」
「台風来なくてもあるわよね」
「本当に災害多いわね」
「東京にしても」
「その時はもう暑いとか問題じゃなくて」
それ以前だというのだ。
「避難するしかないからね」
「安全な場所までね」
「そうするしかないわね」
「その時は」
「そうならないことを祈るわ、災害になったら下着が透けるどころじゃないし」
それ以前に命の危険もあり住んでいる地域ひいては日本単位の話にもなりかねないことだからである。
「災害だけは勘弁よ」
「そうよね」
「下手したら着のみ着のまま逃げないといけないしね」
「どんな格好でもね」
「命あってだしね」
「そうならないことを願うわ」
心から思うことだった。
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