第十話:動き出す宿命…始まった悪意による絶望
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より、ネロは10メートル近く枯れていた3本の内の木を崩しながら吹き飛ばされていった。
その光景にラクサスは己の身体が未だに震えている身体に活を入れるように膝を叩きながら実感してしまう。
今から、もう先ほどの健全な手合わせじゃなく、
「殺めてしまいかねないので」
命のやり取りであることを。
「さぁ、最後の御稽古です――ネロさま」
太陽の輝きが雲によって隠れていく中、打ち込んだ手を戻す女性の頭に牛の角が生えていく。
そして彼女の身体にうっすらと模様が浮かび上がり――ラクサスが感じたことのない魔力と似た威圧感を荒れさせる。
「命かけの御稽古を始めましょう…ワクワクするのでしょう?」
脇腹を押さえながら立ち上がったネロに目に映るのは――9年間接してきた中で見たことのない、愛すべき家族の狂気をはらんだ姉の美しい笑みであった。
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