第10話
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ことはできないのだ。
今この場にいるのは谷崎、翼、萩原、松田の4人だ。ちなみに今は念には念をと谷崎の“細雪”に隠れている。
「・・・・・・・赤井さんから連絡来たよ。やっぱり失敗だって」
「了解。【イオ】」
「んじゃ俺も、【凍える吹雪】」
「【大地の怒り】」
倉庫内は大騒ぎである。いたるところから爆発音、季節外れの吹雪、倉庫内のみの地震、時折突風が吹き荒れ炎を巻き上げ竜巻が起こり、豪雨も起こっていた。ちなみに豪雨は別地点で念のための治療班として待機していた麻生の仕業である。
この大騒ぎに予定通り伊達班、そして目暮班が駆け付けて収束を図る。その際どさくさにまぎれ伊達も雷を落としたのは余談だ。
護送車を安全地帯だと思ったのか自ら乗り込むものもあらわれ予定人数より大幅に捕縛できたのはうれしい誤算である。ジンはウォッカに先導され何とか脱出した。その姿を望遠鏡を使い見つけた松田が火の粉を頭に落としアフロヘアにしたのも余談である(ちゃっかり翼が写真に収めていた)
「赤井も無事に脱出できたそうだ」
「それは邪魔したかいがあったな」
「赤井さんが入手したデータの詳細です。」
・・・・・・・・
全員確認し一斉に黙り込む。それと同時にFBIの上が強引な作戦に出た理由も判明した。そのデータ内には大物のスキャンダル並びに自分たちの悪事も入っていたからだ。しかもその中に入っていた悪事は何もFBIのものだけではなかった。
「・・・こりゃ必死になるわけだ」
「FBIにCIAにMIC6?うわっあると思ってたけど日本警察のもあるじゃん。」
当然ながら日本のものもあったそれも上から下まであらゆる悪事が収められていたのだ。
「とりあえずFBI分は赤井さんにデータ送っときます。」
「それがいい。他の海外組織のは組合経由で送っとこう。フィッツジェランドに連絡して」
「了解です。」
「うちのはどうする?悪い奴に消されちゃたまらんでしょ」
「いくつかバックアップとっておきましょう。一つは警察に一つは異能特務課、そしてここ、DMOで最後は翼のアーカイブの中だ。万が一3つ消されたとしてもアーカイブの中は消しようがないですからね」
「ふぃ〜〜〜さすが何でもありだね」
終息にあたった刑事部だがやはりというか頃合いを見計らって公安部が事件を根こそぎかっさらっていった。しかし、予想以上に捕縛した人数が多かった点、事件を知る伊達がいるとしても目暮のもと想像以上に事件の収束が迅速だった点からかなりの報償が与えられた。これは種田長官の案だがこれを受け入れるあたり公安も歩み寄ろうとしているのかもしれない。
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