第5話 萩原研二
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自己紹介してなかった。」
はい!と渡された名刺には【株式会社DMO】と書かれていた。名前は広瀬翼。というらしい。
もう自分はすることはないというこの少年と共に待つこと数分。先ほどの取り乱しようはどこにもなくまだ危険な状態なのは変わりないのに漠然と既に大丈夫だという認識を持っていた。
そこにもう一人の女医が戻ってきた。
「あ、与謝野さん。そっちはもう大丈夫?」
「あぁ、他は多少の打撲ややけどの軽傷で済みそうだ。手当は済んだし、救急車も到着しそうだからもうやることはない。あとは待つだけだな。」
「おや、与謝野君の方も終わったんだね。」
翼と女医が話していると萩原を治療していた森が話に加わった。
「萩原は大丈夫なんですか?」
「あぁ、詳しい検査はさすがに病院に行ってからではできないがもう大丈夫だろう。警察にも知り合いはいるが爆弾処理班にはいなかったから認識があっているかわからないが爆弾を処理する際は防護服を着て作業するものだと思っていたのだが・・・・・」
「・・・・・頭の痛い話です。」
ほら見ろ萩原!!警察の痴態さらしやがって!!呑気に寝てやがる萩原に悪態をついてみる。
「・・・・・まぁ、そちらのことに口は挟まないがね」
そこから、救急車が到着し、重症の萩原を優先に、そしてけがをした隊員を乗せ病院に向かっていった。
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結局萩原の処分は、始末書と厳重注意、謹慎処分に落ち着いた。萩原のしでかしたことを考えれば軽すぎる処分だが今までの実績が認められたのだろう。かなりの温情処分だ。
その萩原は謹慎処分を終え既に現場復帰していた。あの後他の医者や多少の医療知識があるものに聞いたことだが、萩原のけがでは本来警察には復帰できたとしても手先の器用さは失われることが多く爆弾処理班には復帰できないレベルの大けがだったらしい。それでも通常よりも早く復帰できたのは鴎外先生や病院関係者のおかげだ。といっても萩原自身思うとこがあったのか再度爆弾講習の受講、後輩の育成を受け持つことになり現場と内勤半々になっていた。それでも元気に出動していることに変わりない。あの時多数の命を救ってくれた彼らには感謝しかない。そして、この時に紡いだ縁は後に多大なる事件と再会が待ち構えていることは誰も知らないことである。
また、このことがきっかけで非番時に伊達を含めた3人でDMOに出入りすることになること、異能力者との出会いにより後天性能力者となることはまだ知らない。
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