第九話:ついにネロ姉の登場!その正体とは…
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ていたのだから。
「ただ強いだけじゃなくて、感知能力が高いとか一体何の魔法を主体にしてんだよおめえの姉ちゃん」
「魔法…なんつーか…今まで話していた内容と比べると反則に近いんだよな」
反則に近い魔法、それは破壊力が高い魔法か。
或いは物理攻撃とかが通じないような魔法か。
又は目に捉えきれない程の速度を出す魔法か。
「私の話題をするのは構いませんが、その話題の主である本人を除け者にするのはどうなのでしょうか」
ラクサスが頭の中で謎姉の魔法を考察していると誰も座っていなかった席に、いつのまにかその姉本人が椅子の上で静かに座っていたことに少年たちが声を掛けられるまで気づかなかった。
まるで瞬間移動でもしてきたんじゃないかという目で二人の少年が姉を見ているとその本人がまたも静かに口を動かす。
「それで、ネロさま。 そちらの男の子は誰なのでしょうか…。一応お客様の様なので席を許しましたが」
ネロの姉がこの家で二人を家に入れてから初めて、ラクサスに見て再び弟に目線を寄越し微笑みながらネロを見つめる。
目線を向けられたネロはにやりと笑い、自慢げに友人を姉に紹介する。
「コイツはラクサス。 大人の魔導士より強くて、オレの生まれて初めてのライバル!!」
「オ、オイ…ゴ、ゴホン…」
どこか照れくさそうにネロから自分の三人所を聞くラクサスだが、一度だけ気を取り直すように咳をし、椅子を引いて立ってから友達の家族に初めての自己紹介を始めた。
「は、初めまして…オレはラクサス…だ…あ、じゃなくてです…?」
「…嗚呼、慣れない敬語じゃなくて気軽に話していただいてもかまいませんよ」
「そ、そうか?…ラクサス・ドレアー!魔導士ギルドの妖精の尻尾に入って、んでネロとダチだ。よろしく!!」
まだ恥ずかしさがなくならないが、それでも頑張って友の姉である人物に自己紹介を遂げるラクサス。
ダチであるネロ本人も今世で初めて己の姉に友人を会わせたからか、少しだけ照れ臭そうである。
しっかりしろ精神年齢大人。
そしてネロは姉に目線をやれば今まで見たことのないような――そう、作り物の笑顔浮かべた表情でラクサスを見つめていた。
見つめられているラクサスはそれに違和感がない。
それはそうだ、初めて会う人間の表情などすぐさま理解できるはずもなければそれに悟るほどラクサス・ドレアー本人はまだ場数も踏んでいない。
それに気づいているのは共にその姉と9年間一緒に過ごしてきたネロ本人だけである。
「初めまして」
姉が発するその声音はネロと会話していた時の柔らかさと違い、しかし不快を与えないごく
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