第九話:ついにネロ姉の登場!その正体とは…
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け明らかに人口的に建てられている小さな一軒家を見つけた。
その建物こそがネロ・ハバードが9年間住んでた家であり、そして親代わりである姉が今も住んでいる場所だ。
「…ちゃんとあったんだな、こんなとこに家が」
「?だから言ったろ?この森に家があるって」
「そうだけどよ…あんな場所を見りゃなぁ…」
ラクサスの脳裏に過るのは雪で覆われ居た森の向こう側、霊峰ゾニアという氷結の世界とも思える地域。
流石にまだ霊峰ゾニアという情報をラクサスは持っていたわけではないが、遠目から見ても過酷とも思える場所だった。
まだ離れているというのに馬車から降りた所からでも感じる寒さ。
馬車で乗せてくれた商人は「この近くに村はないのに、なんで子供の君たちが?」と問いかけられていたが、その意味を降りた時に知る。
集落も近くにはなく、まだ10キロという範囲以内すら村はないという話を聞いて、馬車から降りた時に肌から寒いと感じた。
この環境の中、ましてや山の中にある森にネロが住んでいた家があると聞いて半信半疑になった。
しかし、目の前の家を見て友の言っていたことは間違っていないと確信した。
「…ん?」
もう日が暮れ始めたからか、家から明かりが点いている。
ということは…今家の中に住人がいるということである。
住んでいたネロはその家の明かりを目にして、感慨深く気分になる。
1年、ホームシックになることがあったが、それでも精神的に大人だからそれぐらいのことでへこたれるなと自信を抑えた。 まさか中身が二十歳超えているのに姉に会いたくなるとかない。ないったない。
だがこうして家路につくと安心感を抱いてしまう。
ああ、家の中は多少変わったりしているのか、今姉は家で今日の夜食を作ってたりするのか。
姉の手料理が味わえると思うとよだれが出そうになる。
姉と稽古ができると思うと、今度こそ一撃入れることができるか。
姉に友人を、ライバルを紹介したらどんな顔をしてくれるのか。
「…んじゃ、入ろうぜ。オレたちの分の飯、作ってもらわねーとだし」
「おめーよだれ出てんぞ。拭けよ…」
ラクサスの指摘に従いネロは腕のジャージ袖で口に着いた涎を拭き取る。
「ちゃんとハンカチとか使えよ…!!」というツッコミがやってくるか我通じず。それより飯だ。感動?今腹減っているからそんなの後だといわんばかりネロは家の扉に着き、扉のドアノブを回して家の中に入り、腹から声を出した。
「姉さーん!!帰ったベー!!!」
隣から「訛り!?」とラクサスの声を他所に、玄関には既に一人の女性が佇んでいた。
和風の着物を開けたように着込み、男性が理想とするようなプロポーションの美女
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