暁 〜小説投稿サイト〜
ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね(お試し版)
十一話「新たな生活、わかったこと」
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
つつ魔法陣に入り、呪文が使いたいと念じながら意識を集中してゆく。

「ほうほう、さっそく契約出来たみたいですね。グッドです」

 お褒めの言葉を頂けたが、この呪文との契約って他者からは何の呪文と契約できたかはわからないのだろうか。

(試してみようかな、試すだけならタダだろうし)

 原作に出てこなかった他のドラクエ作品の呪文も契約は可能なのでは、ふいにそんな欲が頭をもたげ。

(原作では最上級とされた極大呪文、その一つ上のランクの呪文とか――)

 今の俺では精神力的に扱えない。だが、これからの成長次第ではひょっとしてひょっとするのではとも思い。

「陣がまた?」

 結果を先に言うなら、契約できた呪文は俺の想像をはるかに超えていた。師匠が幾度か驚きの声を上げるくらいには。

(けど、魔法使いになるって認識が最初にあったからかなぁ)

 回復呪文は基礎中の基礎であるホイミの呪文すら契約できず、真空の刃で敵を切り刻むバギ系統の呪文も契約に失敗し。

「それはそれとして、ちょっと強いメラゴーストかと思えば、あなたも規格外ですねぇ」

 えっと振り向く俺に師匠は説明する。陣は本来契約する呪文ごとに異なるのだと。

「私は『まずこの儀式から始めて見ましょう』と言いましたね?」

 俺はワクワクして聞き逃していたようだけれど、つまり本来なら陣を書き換えて契約を行わなければいけなかったのだろう。

(それで僧侶系の呪文と契約できなかった……って訳ないだろ!)

 一つの陣で何の呪文とでも契約できるという思い込みが常識を取っ払ったのか。何がどうしてこうなったのかはわからない。

(契約、ちゃんとできてるよな?)

 今更ながらに不安になるが、確認しようにも精神力が足りなくて試せない。

(それでも、使える呪文が増やせることが解かったって言うのは収穫かな)

 後で調べてみないといけないこととかが増えはしたが、呪文契約についてはおおむね満足のいく結果が残り。

「ところで、何故メラ以外の呪文について知っているのですか?」

 師匠に問われて、俺は大きなポカをやらかしたことにようやく気づいた。メラミはアバンが説明してくれたからいい。だが、言われてみれば師匠の問いはもっともなモノであった。

「調子に乗るとロクなことにならない」

 一つの真理を俺は今知ったのだった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ