第六十九話 先輩達と会ってもその九
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「これからは」
「僕の課題はそれですね」
「そう、先輩達にあんなことしたら絶対に許さないから」
「二度とですか」
「先輩達思いきり傷付いていたじゃない」
「人を傷付けた人を幾ら傷付けてもいいとかは」
「そんな考え悪いんねんになるわよ」
少し本気で怒って言いました。
「絶対にね」
「だから駄目ですか」
「そう、何があってもね」
こう忠告しました。
「そんな考えは捨てなさい、というか人は誰も傷付けてしまうわ」
「自分が知らないうちに」
「新一君はわかってしたけれどね」
「さっきは確かにそうですね」
「それはかなり悪質だから」
「知らないですることと知っててすることは違いますね」
「そうよ、その人のものと知らないで使うのとわかっていて盗むのとで違うでしょ」
こうお話しました。
「そうでしょ」
「そう言われるとわかりました」
「そうでしょ、それはね」
「全く違っていて」
「傷付けるってわかっていて言うなんて論外よ」
「そうなんですね」
「軽い気持ちでやっても」
ほんの意地悪のつもりで、です。
「やっても駄目よ」
「相手の人を傷付けるので」
「それで恨まれたら嫌でしょ」
「そうですね、僕そうしたことは」
「そうしたことはって？」
「軽い気持ちでは言わないですね」
そうしたことはしないというのです。
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