第四十六話 夏服を着てその三
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「そのうえで透けない様にする」
「それが大事よね」
「特に夏は」
「これからも季節はね」
「気をつけないとね」
「常華だったら」
咲はふと思って言った。
「こんな心配しなくていいのにね」
「いつもブレザー着られるしね」
「ブラウスの下着肌着着てもいいしね」
「そうも出来るからね」
「問題ないけれどね」
「それがね」
これがというのだ。
「夏だとね」
「もう暑いからね」
「そうした服を着てると」
「そこが問題なのよね」
「本当にね」
「そうだけれど」
それでもというのだ。
「夏になるのはどうしようもないからね」
「こと気候のことはね」
「人間じゃどうしようもないわ」
「暑くなるのも寒くなるのも」
「どっちもね」
「だからね」
それでとだ、咲はさらに言った。
「そのことはね」
「こっちで何とかするしかないわね」
「それぞれの季節に合った服着てね」
「暑い寒いはどうにもならないからね」
「あと湿気とかもね」
「そうそう、湿気も凄いからね」
咲はクラスメイト達に言われてこちらのことを思い出した、そのうえで顔を顰めさせて言ったのだった。
「東京って冬は凄い乾燥するのにね」
「もうからっから」
「風も吹いてからつ風」
「そんな風なのにね」
「これが梅雨になるとね」
「湿気凄いのよね」
「夏と冬で全然違うからね」
湿気のこともというのだ。
「それで梅雨になるとね」
「そんな風だからね」
「注意しないとね」
「余計に暑く感じるからね」
「だからね」
それ故にというのだ。
「梅雨は注意しないとね」
「駄目なのよね」
「全く、東京も大変よ」
「冬はそんなので夏になるとこうだから」
「極端過ぎるでしょ」
「どうもね」
友人達も口々に言う。
「それで昔は火事も多かったのよね」
「もう冬になるとね」
「何度も大火事が怒ってるから」
「しかも地震もあるしね」
「台風だって来るからね」
「そう思うと東京も色々あるのよね」
咲はあらためて自分達が住んでいるこの街のことを思った、この街はその歴史の中で何度も壊滅的な被害を受けてきているのだ。
「地震が一番怖いけれどね」
「台風もあるしね」
「それで冬は火事ね」
「今話に出たからっ風のせいでね」
「もうあっという間に燃え広がったのよね」
「この風のせいで寒いしね」
咲はあらためてからっ風について言った。
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