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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
(!閲覧注意!)かくしてアイドル対決は、阻まれる(後編A)
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あの胡散臭い陰陽師が犯人だということもわかった。
腕は…なんとか動かせる。
そして、

「今だ!!!」

力の限り叫んだ。
それと同時に投げつけたのは御札。
道満の片足に何枚ものそれがベッタリと張り付くと、

「…!」

彼をその場に拘束する。
早急に作ったお粗末な術式だ。蘆屋道満なら数秒と経たず破壊してしまうだろう。
だがそれでいい。
ほんの少し動けなくなるだけでいい。
何故ならば、

「!!」
「死ねぇぇぇぇぇ!!!!!」

その僅かな隙で、菫が全てを叩き込むから。

「これは!危ない!」

振り下ろされるチェーンソー。
しかし蘆屋道満はギリギリのところで拘束を解除。
だが間に合わない。このままではどう考えても真っ二つにされてしまう。
ならばと、

「…!」
「…たかが腕一本、そなたらに差し上げましょうぞ。」

身をよじらせ、腕を差し出した。
チェーンソーがやかましい音を立て、蘆屋道満の右腕を切り落とす。
辺りに飛び散る血しぶき、そしてくるくると空中へ投げ出され、真誉の足元へどさりと落ちた道満の腕。

「あ、取れた。」

飛び散った血が純白のスカートを汚すも、彼女は表情を変えず、ただそれだけ言った。

「どーまーん!腕取れたよー!」

と、斬られた腕を拾い上げ、ブンブン振り回してここに落ちたことを伝える真誉。

「ええ、情けないことに拙僧、彼奴らに一本取られてしまいました。」
「腕だけに?」
「おあとがよろしいようで。」

下がり、真誉の隣へと舞い戻る道満。
サーヴァントの腕が切断されたにもかかわらず、2人はそうしてさも当たり前かのように言葉を交わしていた。

「何あいつら…きも。」

腕は切り落とした。
だが、まだ命はとれていない。

「まぁ殺せばいいか。じゃあ次は反対側、そん次は足だ!!」

そうして菫はチェーンソーを担ぎあげ、走り出そうとした時だ、

「此度はそなたらの”勝ち”という事にしておきましょう。」
「は?」

予想外の言葉にチェーンソーを地面に突き刺し、ブレーキをかける菫。

「それでよろしいですかな?真誉殿。」
「うん。いいよ。もう飽きたから。」
「そうですか。」

と、道満に持っていた彼自身の腕を返却する。
その顔はそっぽを向いており、確かに遊びに飽きた子供のようでもあった。

「嫌になっちゃった。葵ちゃんが邪魔するから。」

人差し指で何か文字を綴ると、下の方で聞こえていたうめき声が消える。
どうやら、生きた屍は開放されたらしい。
遠くの方にある特設ステージでもまた、彼らは糸の切れた操り人形のごとくその場にバタバタと倒れている。

「次は邪魔しないでね。私は、この世界で桜ちゃん
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