暁 〜小説投稿サイト〜
『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
(!閲覧注意!)かくしてアイドル対決は、阻まれる(後編A)
[2/7]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
お前もぶった斬って呪い殺してやるよ。」
チェーンソーは唸りを上げ、襲い掛かる。
防御は効かないと先程の攻撃で知った道満は
「ならば。」
真誉が行ったものと同じように、式神めいたものを呼び寄せる。
1つは先程彼女が呼んだチェルノボーグ。
そしてもう1つがテスカトリポカ。
神話は違えどいずれも悪神として語られており、生半可な神では無い。
しかし、
「どけェッ!!」
”魔性”であるのならば、そのチェーンソーは神だろうがバターのごとく楽々と斬ってしまえる。
時間稼ぎになるのではと考えた道満だがそれにはさすがに眉を上げて驚いた。
「む!!」
紫式部の命がかかっている。
ならば容赦の二文字はない。
すぐさま神を斬り捨てた葵は蘆屋道満へと斬り掛かる。
迎撃の準備は出来ていない。咄嗟に防御術式や結界を張ろうにも無駄。
ならば、答えは1つ。
「!!」
受け止める。
自分に向けて振るわれるチェーンソーを、白刃取りの要領で受け止めたのだ。
「…素晴らしい。たかが人間風情がサーヴァントなる影法師にここまで拮抗するとは…!」
「うるさい。あーだこーだ言ってないで死ねよ。呪い解いてから死ね。」
「ンンン…これは恐ろしい。まさに憎悪、怒り、そう言った感情の権化!」
「だから…うるさい、なァッ!!」
菫の怒りに呼応するかのように、チェーンソーの回転が激しくなり、より荒々しく唸り声をあげる。
「いい加減死ねェ!!!」
「源 菫…成程、1つの器に魂が2つ入り込んでいる。いや、元々ひとつのモノがふたつに別れたか。いやはやなんとも特異な存在。拙僧、僅かながら興味が湧いてきましたぞ。」
「ボクはお前なんかに微塵もないけどね。」
チェーンソーを振り回しながらも、言葉の応酬は続く。
蘆屋道満は軽口を叩きながらも攻撃をかわしてはいるが、あたれば大ダメージはまぬがれない代物。
先程僅かに胸を掠めたが、それは確かに体を蝕みつつあった。
「あれは…!」
そうして2人が戦う中、倒れていたソフィーが意識を取り戻した。
「葵…ちゃん?いや違う…あれが違和感の正体?」
チェーンソーを振り回し戦う葵…のようなモノ。
実際、ソフィーは葵に会った時から違和感めいたものを感じていた。
葵からは、会った時から気配をふたつ感じていたから。
葵という存在の中に、2つのモノが入っている。
そうした違和感は今、確信へと変わった。
彼女は二重人格。そして今戦っているのが隠れていた裏人格。
冷静で大人びた印象を受けた葵とはまるで正反対の、狂犬のような今の彼女。
「死ね!死ね死ね死ね死ねェ!!香子に嫌なことするやつは…全部ボクが殺してやる!!」
「…よし。」
状況は飲み込めた。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ