暁 〜小説投稿サイト〜
ダイの大冒険でメラゴースト転生って無理ゲーじゃね(お試し版)
八話「命がけの接触」
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てきたということは、何かベリー深い理由でもあるんでしょう」
「深い理由、ねぇ」

 ポップの声は明らかに疑ってる様子であったが、勝負に出るならここしかない。俺は顔をゆっくり上げると仲間になりたそうに二つの人影の方を見た。何かしゃべってもメラメラ言ってるようにしか受け取られないっぽい俺にできるのはこれぐらいだ。

(ジェスチャーしようとして攻撃の前動作って誤解されたら目も当てられないし)

 あとは、こうして二人の出方を窺うのみ。

「先生、アイツじっとこっちを見てきてるんですけど」
「ふーむ、何か訴えたいけれど人の言葉は話せないとかそういうところでしょうかねぇ……でしたら」

 そう前置きしてから、大きい方の人影つまり勇者アバンは俺に向かって歩き出す。

「先生?!」
「大丈夫ですよ、ポップ。相変わらず敵意はありません。さて、言葉は話せないようですが、では私達の言っていることは理解できますか?」

 掛けられた問いに俺の反応は少し遅れたと思う。だが、きっと仕方ない。ようやく同行交渉のとっかかりまでこぎつけたのだ。

「おや、わからないのですか?」
「っ」

 それで訝しがられてミスに気付いた俺は慌てて頷き。

「おっと、大丈夫の様ですね。では――」

 俺がしゃべれないが故にアバンの質問は暫く続いたのだった。

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