第一章
[2]次話
今はいいから問題なし
中田家の次男清隆は中学三年生であり日々部活の陸上部と学業そして将来のことを学んでいて充実した日々を送っている。
特に将来親戚の家の寺を継ぐことになっているのでだった。
僧侶の修行に一番熱中していた、外見は細面で茶髪のショートヘアで鋭い目であるがその生活は至って真面目である。
早寝早起きで毎日お経を唱え掃除にも励んでいる、それで家でも家族で一番真面目だが。
姉で高校生の小雪にこう言われた。
「中学生でお坊さんみたいね」
「いや、将来はそうなるので」
清隆は姉にすぐに反論した。
「別にそうでも」
「いいっていうのね」
「左様、これでも拙僧不真面目で」
「不真面目かしら」
「女の子が大好きで」
「けれど性犯罪はしてないでしょ」
小雪はこう弟に返した。
「覗きとか痴漢とか」
「そうしたことは普通は」
「しないけれどね」
「犯罪なので。しかし何かと」
「興味あるのね」
「拙僧常に不満に感じていることがありまして」
「何について?」
「今は体育の授業にブルマがないことが」
このことがというのだ。
「非常に」
「不満があるの」
「何故なくなったか」
「あれ私も嫌よ」
小雪は弟にあっさりと答えた、一緒に野球の試合を観つつ話をしている。阪神は憎むべき巨人に七回で二十七点差をつけて勝っている。
「絶対に」
「それは何故」
「あれ下着でしょ」
姉はきっぱりとした口調で言い返した。
「完全に」
「デザインは」
「そう、太腿剥き出しでお尻のラインはっきり出て」
ブルマのことを具体的に話した。
「前のカットも鋭いし下の下着はみ出るっていうし」
「それがよきことだと」
「女の子にとっては最悪だから」
「それで半ズボンやスパッツになったと」
「そうよ、実際にいやらしい目で見られるから」
それでというのだ。
「なくなったのよ」
「それが至って不満で」
「っていうかもう漫画でもアニメでもないでしょ」
ブルマはというのだ。
「もうね」
「そうした漫画以外では見ていないことが現実」
「そうでしょ、下着が出るアニメでも」
露出に力を入れていてもというのだ。
「もうね」
「ブルマはない」
「そんなのもうないわよ」
過去の遺物になっているというのだ。
「というかあんたもそれなりになのね」
「性欲があって日々妄想を」
「お坊さんでもなのね」
「出来れば若いうちに結婚して」
そうしてというのだ。
「楽しい日々を」
「過ごしたいのね」
「そう考えておりまする」
巨人打線が七回も沈黙しているのを観つつ述べた、これでノーヒットノーランが続いている。あと六人だ。
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