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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第百十七話 社、三姉妹と競うのことその九
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装束の者達もオロチも常世もです」
「まず陰があります」
 そしてだ。その陰もだというのだ。
「それもかなり深い」
「闇の深遠にある様な」
「深遠か」
 リチャードはそれを聞いてだ。目を曇らせた。
 そのうえでだ。こう言うのだった。
「だからか」
「はい、ああした策ばかり仕掛けてくるのです」
「闇ですから」
「大体わかりました」
 それでわかったとだ。ボブは答えた。
 そうしてだ。肉を突き刺した長い鉄の串を出しながら孔明と鳳統に答えた。
「それなら僕達はその彼等とですね」
「はい、ボブさんのやり方で向かうべきです」
「私達のやり方で」
「同じことをしては駄目なのですね」
「それをすれば私達も闇に堕ちます」
「そうなってしまってはどうしようもありません」
 それでだというのだ。
「私達のやり方で向かいましょう」
「そして勝ちましょう」
「では今はだ」
 リチャードもその肉を刺した串を出して言う。
「祝いをしよう」
「はい、それでは」
「皆で楽しみましょう」
 孔明と鳳統はその肉の塊を見て笑顔になる。それは澱みのない少女の笑みだった。


第百十七話   完


                          2011・10・14

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