第百十六話 小次郎、仇を取るのことその五
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そしてだ。この名でだ。小次郎を呼んだのである。
「あかり、兄の仇もこれで取ったな」
「兄上はあの男に殺された」
その紫鏡、骸にだというのだ。
「その仇を今は取った」
「ならばだ」
「いや、私はあかりではない」
ここでだ。小次郎はこう言ったのである。
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