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おぢばにおかえり
第六十九話 先輩達と会ってもその六

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「だからですよ」
「忘れないのよね」
「許されない罪ってあってそれは消えないんですよ」
「償えばいいでしょ」
「それでも罪は消えないんですよ」
「その考えが執念深いっていうのよ」
 あらためて実感しました。
「さっきも言ったけれど癖性分いい加減にしなさいね」
「あらためて実感しました」
「だったらなおしなさい、あの」 
 先輩達にあらためて言いました。
「こうした子なんですけれど気にしないで下さい」
「わかったわ、けれどね」
 高井先輩は物凄く苦しそうに答えてくれました。
「私この子ともう会いたくないから」
「私も。もう絶対に」 
 佐野先輩もでした。
「反省しているのに。そこまで言われるなんて」
「あの、お願いだから言わないで」
「二度としないから」
「そこで言わないでよ」
 新一君をまた止めました。
「いいわね」
「相手の嫌がることを探して徹底的にやるのが僕だからですね」
「そうよ、いいわね」
 兎に角このことにくぎを刺しました。
「先輩達に二度と言わないこと」
「こうしたことはですか」
「何があってもね」
「この人達の所属の大教会調べてそっちに言おうと思ってましたけど」
「あのね、そんなことまでする?」
 先輩達が怒られて周りから白い目で見られ続けることになるに決まっています、教会や布教所で育ちますと同じ大教会の人達とは生まれてからのお付き合いですから。
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