第四百九十二話 地獄の訓練その三
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「市場が限られている」
「それでなんだ」
「儲けにならない」
「それで進出しないんだ」
「迷宮探索の為の武器ならまだ安く済んで売る相手も多いがな」
「兵器になるとだね」
「技術や設備への投資が膨大でだ」
そうなってというのだ。
「そしてだ」
「売る相手が少ないから」
「儲からないからな」
「それでこれからもなんだ」
「俺は一切考えていない」
軍需産業への進出はというのだ。
「宣伝にもならんしな」
「確かにあれだけ採算の取れない産業もありません」
ベルザもこう言った。
「よく死の商人と言われますが」
「しかし実際にやるとなるとだ」
「採算を取るのに一苦労です」
「だから俺も進出せずにな」
「他の産業で儲けますね」
「そうしているしそうしていく」
二ノ宮はベルザに腕を組んで答えた。
「これからもな」
「左様ですね」
「そうだ、しかし」
「しかし?」
「あいつ等一方的だな」
二ノ宮はクルツ達とネクロムの訓練を見て彼等が為す術もなく倒されているのを見てそのうえで言った。
「相手になっていないな」
「あれはアランさんが強過ぎます」
迷宮蟻女王が言ってきた。
「あまりにも」
「それでか」
「はい、ですから」
それ杖にというのだ。
「クルツさん達もです」
「勝負になっていないか」
「そうです」
彼等が弱いのではなくというのだ。
「そうなのです」
「そういえば動きが違う」
二ノ宮はネクロムの素早く的確なそれを見てわかった。
「リムにも匹敵する位だ」
「実際互角だった」
そのリムが言ってきた。
「深海と訓練したか」
「お前でか」
「そうだった」
「私も」
魔王も言ってきた。
「天空寺さんと訓練して」
「そうだったのか」
「これがライダーということだ」
ジャベルは真剣な顔で語った。
「その強さはだ」
「圧倒的か」
「オルフェノクを一撃で数体まとめて倒せる」
「そこまでの強さだからか」
「この強さもだ」
まさにというのだ。
「当然だ」
「そういうことか」
「ちなみジャベルさんも強いですよ」
シアが言ってきた。
「先程私がお手合わせをしてもらいましたが」
「やはり強いか」
「はい」
実際にというのだ。
「相当なお強さです」
「そうか」
「ですから」
それでというのだ。
「ここはライダーの皆さんとどんどん訓練をして」
「強くなるべきか」
「そう思います」
「荒療治だがそれがいいな」
豚教官はシアの言葉に賛成した。
「すぐに強くなるからな」
「皆もオルフェノクを一撃で数体倒せる様になるわよ」
アカリが確かな声で言ってきた。
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