第四百九十二話 地獄の訓練その一
[8]前話 [2]次話
第四百九十二話 地獄の訓練
戦士達はライダー達主導で訓練に入った、だが仙人は。
訓練の場に寝袋を持って来て寝ていた、シアは高いびきをかいて寝ている彼を見て呆れ果てた顔で言った。
「あの、この人は」
「こうした人って言ったでしょ」
アカリはそのシアにあっさりと答えた。
「もうね」
「食っちゃ寝食っちゃ寝で、ですか」
「普段は働かなくてね」
「それで働いたらですね」
「いつも大変なことになるのよ」
「最悪な人ですね」
「だから寝ていたらいいんだよ」
ユルセンも言った。
「おっさんはな」
「そうですか」
「だから放っておけよ」
寝ていてもというのだ。
「その方がいいからな」
「大変な人なんですね」
「文字通りの穀潰しだよ」
ユルセンははっきりと言い切った。
「動いたら動いたで迷惑かけまくりだしな」
「そう聞くと二ノ宮君より酷いね」
ワニベも話を聞いてこう言った。
「それも圧倒的に」
「そうですね、二ノ宮さんは確かに問題はありますが」
「ちゃんと働くからね」
「それも真面目に計画的に」
「それにね」
ワニベはさらに話した。
「僕達や社員のこともね」
「何だかんだで考えていますね」
「ブラックにはしても」
それでもというのだ。
「極限まで酷くはね」
「しないですね」
「そうなんだよね」
「俺達にしたことは充分最低だったがな」
ゴブリン上司はかつて魔法の杖で酷使されたことを話した。
「しかし死ぬ程じゃなかったな」
「過労死まではするか」
二ノ宮自身もこう言った。
「社員には長く働いてもらわないとな」
「定年までか」
「ああ、身体を壊したらだ」
二ノ宮はその場合のことも話した。
「福祉もあるが」
「社長はそれも考えてるな」
「ブラックだとすぐに評判が落ちる」
「だからか」
「俺は金儲けは考えるが」
それでもというのだ。
「長い目で見ている」
「だから社員は使い潰さないか」
「そういうことだ」
ゴブリン上司に話した。
「あんた達も疲れてもな」
「身体壊すまではか」
「働かせなかった」
確かに酷使はしたがというのだ。
「そういうことだ」
「そうなんだな」
「ブラックだと最後は潰れる」
二ノ宮はこうも言った。
「だから極限まではしない」
「そういうことだな」
「儲けるなら長くだ」
先を見てというのだ。
「少しの間儲けて一生暮らせるか」
「そういえばそうなんだよね」
「長く儲けてこそだね」
シブヤとナリタも話した。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ