暁 〜小説投稿サイト〜
DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
トライアングル
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、二球目は三塁線へのファール、三球目にピッチャーゴロを打ってしまい打ち取られていた。

「まるで配球がわからない……」
「意外と何も考えてなかったりして」

クスクスと笑う若菜。冗談のつもりなんだろうけど、本当にそんな気がしてしまうから不思議だ。

「ストライク!!バッターアウト!!」

続く二番は高めのストレートを空振り、二球目は真ん中からスプリットを落として同じく空振り。三球目は内角へ外れたものの再度スプリットで空振り三振に仕留めていた。

「ストレートとスプリットの二択か」
「でもこれだけ速いと見極めるのは難しいですよ」

恐らくこの大会でもっとも速いと思われる少女。使ってくる球種は2つなのに、そのスピードがその二球種での組み立てを可能にしている。

(でも桜井さんにそれで通用するの?)

打席に入る桜井さんは他の選手よりも頭一つ抜けている。彼女を抑えることができなければ桜華に先はないだろう。

キンッ

初球はコントロールミスか真ん中へのストレート。しかし伸びがあったのか桜井さんの打球はバックネットへのファール。

「タイミングは合ってる」
「捉えたら持っていかれるね」

芯で捉えることができればスタンドに行くのは間違いなさそう。そう思っていた矢先、再び甘く入ったストレートを桜井さんは叩いた。

「うわっ……」
「二打席連続……」

ライトへ高々と打ち上げられた打球。甘い球を逃さないそのミート力に感服していると、フェンス手前に来ていたライトが手をあげた。

「へ?」

その行動の意味が最初はわからなかったが、すぐに理解できた。打球が失速しているのだ。スタンド入り確実と思われたその打球はフェンスの手前でライトのグローブへと吸い込まれた。

「詰まってた?」
「ラインドライブがかかったのかな?」

会心の当たりだったけどそれゆえにラインドライブがかかってしまったのかもしれない。でもこれで二回続けての三者凡退となっている。
















第三者side

「ナイピッチ」
「サンキューカミュ!!」

指揮官に褒められピョンピョン跳ねているソフィア。その彼女の日本人離れした胸元に味方の少女たちがタメ息を漏らす中、唯一の異性である青年は彼女に一切の興味を示すことなく円陣を組む。

「打順もちょうどいい頃合いだからな。この回仕掛けていくぞ」
「「「「「はい!!」」」」」

その指示で一斉に全員がマウンドへと目を向ける。それに映るのは投球練習を行う少女とその仲間たち。

「まずは小手調べに《トライアングル》で行く。頼むぞ、美幸(ミユキ)
「はい!!」

この回先頭の少女に声をかけ打席に送り出す。他の選
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