201 赤軍本部へと繋がる道
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
平和を正義とする世界の本部。イマヌエルはフローレンスが出向いた戦争主義の人間と領土攻撃反撃の安藤りえ達が戦闘現場から急に離れた距離へ移動した事で驚いていた。
「こちらイマヌエル、フローレンス、煮雪あり君、煮雪悠一君、聞こえるか!?」
イマヌエルは通信を試みたが応答がない。
「ウチの子は大丈夫なのかしら!?」
りえの母が非常に心配になった。娘と連絡が取れなくなっている事もあると焦るのも仕方がないとかよ子の母、まき子や三人の娘を戦わせている奈美子は思っていた。
「しかし、わからん、連絡が来ない・・・」
「こちら、フローレンス、です・・・」
「フローレンス!無事か!?」
『はい、私や煮雪悠一さんや煮雪ありさん、藤沢鈴音ちゃんや溝口みゆきちゃんや鎌山健次郎君、立家隆太君、ほか同行しているシャクシャインや項羽、劉邦などは無事です!しかし・・・、安藤りえちゃんの姿がありません!』
「安藤りえ君の姿が見えない・・・?まさか!」
イマヌエルは最悪の結果が脳裏によぎった。杯は奪われ、所有者は殺害されたと。
(剣に続いて杯まで敵の手中に収まると更に劣勢になってしまうぞ・・・!!)
湘木は二人の赤軍へと接近していた。
「お前はあの高校生の仲間か?」
奥平が聞いた。
「だとしたら何だ?」
「死んでもらおうか!」
奥平が手榴弾を投げた。対して湘木が斧を振るう。大水を出して手榴弾を押し流す。そして手榴弾は爆発し、奥平と西川は波に呑まれた。
「うご、うご・・・」
「安心しろ、殺しはしねえよ」
奥平と西川は遠くへと押し流されていった。
「よし、他の皆の援護に行くか」
湘木はその場を離れた。
赤軍の政治委員である足立と吉村は建物内部の警護に入る。
「忌々しい連中が来やがって!」
「剣だけは守らないとね。捕まえて殺すか私達がやられたみたいに監禁させてやりたいわね」
二人は平和を主義とする世界の人間に監禁された事があった為か、敵への牙をかなり剥き出しにしていた。
マリエルは濃藤の助力もあって戦争主義の世界の本部の内部に侵入に成功した。
「ここからは面倒な事に巻き込まれるのは避けられないわね」
マリエルは見聞の能力があるとはいえ、今のままでは敵に囲まれる事もおかしくないと判断した。そしてその見聞の能力が今、働く。予知夢の如く先が読めた。二人の男女が剣を渡すまいと警護をしている様子が一瞬映像のようにマリエルの目に映った。それだけではない。赤軍だの東京で連続企業爆破事件を起こした東アジア反日武装戦線の面々が増兵として本部に集まっていく様子さえも見えた。
「マリエル、こちらの行動が読まれたらお終いだ。こちらも諜報係や援軍を増やした方が良い」
「ええ!」
マリエルは本を開いた。二人の
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ