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レーヴァティン
第二百四十三話 蝦夷攻めその七

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「自然と親しみ穏やかなだ」
「そうした者達だな」
「平和を愛するな、しかし」
「自分達の領域に入るとな」
「守ろうとする」
「それは他の者達と変わらないな」
「そしてその場合はだ」
 自分達の領域に入ろうとした者がいたならというのだ。
「戦も辞さない」
「そうした者達だな」
「そしてその際はだ」
「強いな」
「それがアイヌだ、地の利を活かしてな」 
 それぞれの領地のというのだ。
「戦って来る、常に狩りや漁をしていてな」
「それ自体が戦だしな」
「しかもアイヌの者達は頑健だ」
 身体も丈夫だというのだ。
「その為だ」
「強いな」
「尚且つ男に加えてだ」
「女も戦うな」
「この世界のアイヌ達はな」
 そうだというのだ。
「男は弓矢や槍で戦い」
「女は術だな」
「そちらで戦う、また風水師が優秀だ」
 この職業にある者達がというのだ。
「常に自然の中にあるだけにな」
「そちらも戦力だな」
「かなりのな、だからだ」 
「戦うことはだな」
「あまりだ」
 幸正としてはというのだ。
「勧めない」
「やはり今回もか」
「武に頼らずだ」
 幕府の圧倒的なそれにというのだ。
「話でだ」
「加えていくべきだな」
「アイヌは実際好戦的でないっちゃ」
 愛実も言ってきた。
「自分達がその領地で暮らせるならっちゃ」
「それでいいな」
「温厚な人達っちゃ」
「そうだな」
「だから尚更っちゃ」
 こう英雄に言うのだった。
「話で済ませてっちゃ」
「幕府に加えていくべきだな」
「後々街や村を築くにも」
 その時にもというのだ。
「話してっちゃ」
「築いていくな」
「ただ話してもっちゃ」
「頷くとは限らないな」
「どうしても必要な街や村を築こうとしても」
 それでもというのだ。
「反対するかも知れないっちゃ」
「その場合はどうするか」
「もう無理にでもっちゃ」
「築くしかないな」
「これはこれまでも同じだったっちゃな」
「ああ、必要ならな」
 政の上でそうであるのならというのだ。
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