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ハッピークローバー
第十六話 飲みながら賑やかにその三

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「だからね」
「いい意味じゃないわね」
「だからね」
 それでというのだ。
「その言葉出さない方がいいわよ」
「そうなのね」
「というかかな恵肝臓には気をつけてね」
 留奈はこう言って注意した。
「毎日飲んでいないけれど」
「週に一回位よ」
「それ位ならいいけれど」
 それでもというのだ。
「お酒は過ぎると本当に駄目だから」
「健康に悪いから」
「まさにね」
 その通りだからだというのだ。
「くれぐれもね」
「飲み過ぎは注意ね」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「そうしてね」
「健康の為に」
「私達も心配するし」
「友達心配させたら駄目よね」
「そう、特に成海っちよ」
 彼も見て言うのだった。
「成海っちが心配するから」
「だから尚更なのね」
「お父さんお母さんもね、明男君も」
 弟である彼もというのだ。
「何だかんだねで」
「心配するの」
「弟さんだからね」
 それでというのだ。
「そうなるから」
「飲み過ぎ注意ね」
「かな恵は飲む時本当にとことんだから」
「だからなのね」
「飲むなとは言わないけれど」
「身体壊さない位ね」
「そこまでで止めてね」
 こう言うのだった。
「くれぐれも」
「じゃあ休肝日かなり置くわね」
「今の調子でね、毎日その勢いで飲んだら」
 それこそというのだ。
「上杉謙信さんよ」
「そうそう、あの人お酒大好きだったのよね」 
 富美子は留奈のその言葉に応えた。
「毎晩物凄く飲んでいて」
「最後飲み過ぎでね」
「脳出血で亡くなったのよね」
「おつまみはお塩とかお味噌とか梅干しでね」
「塩分も多くて」
「そのせいでね」
 このことは史書にもある、陣中でも毎晩欠かさず馬上でも飲める盃を造らせていた程の酒好きであった。
「お亡くなりになったのも」
「脳出血ね」
「そのせいでね」 
 まさにというのだ。
「だからね」
「飲み過ぎ注意ね」
「そうよ、というかかな恵お母さん気質なのに」
 このことは他の四人も認めている、子供の頃からかな恵が五人のまとめ役で縁の下の力持ちであり家事も一番それもダントツで得意だからだ。
「けれどね」
「お酒については」
「本当にね」
 こちらはというと。
「飲んべ過ぎるわ」
「そうなのね」
「そうなのねって実際にでしょ」
 一華もやれやれという顔で言った。
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