第二章
[8]前話
瞬時に黙った、注意した店員はすぐに去ったが。
三人は言われた通り小声で話した、そしてそそくさと帰ったが。
店長は彼女達を見て店員達に話した。
「効果てきめんだったな」
「ええ、そうですね」
「凄かったですね」
「三人共帰りましたね」
「注意するにも普通の人が注意してもな」
例えそうしてもというのだ。
「逆ギレされてSNSであることないこと書かれるだろ」
「そうですよね」
「性質の悪い客なら」
「そうしてきますね」
「だからな」
それでというのだ。
「こうした時はな」
「アンドレさんですね」
「あの人に出てもらったら」
「それで言ってもらったらですね」
「瞬時に黙ってな」
どんな客でもというのだ。
「それでだよ」
「ああしてですね」
「帰ってくれますね」
「静かになったうえで」
「そうなるんだ、彼が店に来てくれてよかった」
こうも言うのだった。
「本当にな」
「いや、まさか日本に来て」
その彼も言ってきた、正式な名前をアンドレ=ヴォパンという。
「こうしたことにも役立つとは」
「しかしフランスではレスラーもやってるんだろ」
「それで大学の学費と生活費とです」
彼は店長に話した、他の店員達より圧倒的に大きい。
「留学の費用もです」
「稼いだんだよな」
「そうですが」
「そうだ、その体格なら誰もだ」
それこそとだ、店長は彼に笑って話した。
「怯むな、実際力も強いしな」
「トレーニングは今もしています」
彼自身こう答えた。
「レスラーのそれを」
「だったらな」
「強いですか」
「ああ、大きさもあってな」
それと共にというのだ。
「少なくとも大きさだけでああした娘達は怯んでな」
「静かになりますか」
「だから出てもらった、これからもああしたお客さんにはな」
「僕がですか」
「出て波風を立てないでな」
そのうえでというのだ。
「収めてくれよ」
「わかりました」
店ではこうした話が行われた、そして。
伊吹、満代、郁恵の三人はその店では静かに喋る様になった。そこから次第に他の店でもマナーを守って静かにする様になった。それで三人で話した。
「またあんなでかい人が出たらね」
「怖いからね」
「お喋りも静かにしましょう」
彼が出て来たことを思い出しながらのことだった、それで静かになったのだった。少なくとも他のお客さんの迷惑になる様なことはしなくなった。
店で騒いでいると 完
2022・3・20
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