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展覧会の絵
第三話 いかさま師その四
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トなくてもスパゲティは食えるだろ」
「駄目よ、それじゃあ限られるしそれに」
「それに?今度は何だよ」
「スペイン料理もギリシア料理もよ」
 イタリア料理に限らなかった。春香はさらに言うのだった。
「そういう国のお料理もね。トマトたっぷり使うから」
「だから俺に慣れろってのかよ」
「そうよ。だからどんどん食べてよ」
「全く。しかも何で毎日弁当二人分作ってくんだよ」
 望は今度はこのことを言った。首を傾げさせながらそのうえでの言葉だった。
「それもわからないんだけれどな」
「えっ、それは」
 その話になるとだ。春香はだ。
 急に戸惑った顔になってだ。言葉を詰まらせながら言うのだった。
「だって私達幼馴染みで」
「幼稚園の頃からの付き合いだけれどな」
「それにね。中学も高校も一緒だし」
「それで何で毎日俺の分まで弁当作ってくんだよ」
「おばさんに言われたからよ」
 こんなことを言う春香だった。やけに言い訳がましく。
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