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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
緊急登板
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は経験の浅い一年生。不安がないなんてことはまずあり得ない。
「そう言っても前の試合は完封してるよ?コールドだけど」
「でも次のバッター鈴木だよ?しかも1点差だしさ」
黙々と投球練習を行う少女の後ろでは本来ボール回しをしているはずの内野陣も心配そうにその姿を見ている。
「ボールは来てるけどな」
「意外と速いよね」
調子良さそうに見える瑞姫。ただ試合が始まってみなければそれが真の力か紛い物かは見えてこない。
(このピンチをどうやって切り抜けるか……それがこの試合のターニングポイントになるな)
最後の一球を受けた莉愛。彼女はそれをそのまま返すのではなくマウンドへと持っていく。
「今日調子いいね!!」
「昨日球数少なかったからな。そこまで疲れてる感じはないよ」
ニコッと笑ってみせる莉愛と無表情のまま答える瑞姫。莉愛は緊張しているようにも見える彼女の肩へと手を回す。
「こんなに球走ってるならストレートで押し切っちゃおっか?」
「それで打たれたら陽香さんに怒られるぞ?」
「大丈夫大丈夫!!今日の瑞姫ならいけるよ!!たぶん……」
「最後の一言は余計だ!!」
一瞬の沈黙の後大笑いになる二人。その様子を伺っていた面々は首をかしげていた。
「じゃあ気張っていこう、瑞姫」
「あぁ。頼むぞ、莉愛」
拳を合わせて頷く二人。莉愛はポジションへと戻るとすぐさま座って相手ベンチを確認する。
(この場面で鈴木さんじゃサインなんか出すわけないよね。なら……)
サインを出し相手へと寄るように構える。その強気な要求に陽香は笑みを浮かべた。
(本当に調子がいいって判断してくれたんだ。なら応えないとね)
一つのミスで同点になりかねない状況。それでも気負いなど微塵もなかった。
(私にできるのは最高のボールを莉愛のミットに届けること!!)
強い踏み込みから放たれたストレート。そのボールに鈴木は思わず身体を仰け反らせる。
「ストライク!!」
「!?」
身体に近いと思ったボールがストライク判定。これに不満げな表情を浮かべたが、すぐに切り替える。
(入ってたのか?ぶつかるかと思ったのに……)
(鈴木さん踏み込んでたもんね。それに瑞姫のボールが最高だった)
緊急登板……プレッシャーのかかる場面で要求以上のボールを投げてきた相棒に笑みを見せる。ボールを受け取った彼女もそれに応えるように笑ってみせた。
(次はこれ。外れていいよ)
真ん中から外へと逃げていくスライダー。内角から一転しての外角のボール……さらに外れているとなればそう打てるものではない。
(愛里、この場面で私は何も指示しないわ。自分
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