第66話 決意
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フだがそりゃ言いたくもなるわよ。だってあの一撃をまともに受けたのに猟兵は立ったんだから。
「どんだけタフなのよ、まるでルトガーさんみたいだわ」
猟兵のタフネスを見てあたしは修行中のルトガーさんを思い出した。だって攻撃を受けても平然としながら反撃してきたしあのタフネスは異常よ。
『……ふふふ』
「何がおかしいのよ?」
『いや、案外気が付かねぇもんなんだなって思ってよ』
「はぁ?」
猟兵の意味の分からない言葉に思わず素でそう言ってしまった。すると猟兵は顔を覆っていたマスクをはずして……ってええッ!?
「ル、ルトガーさん!?」
マスクを外したらその猟兵はルトガーさんだったのだ!一体どうなってるの!?
「あら、終わったのかしら?」
「マリアナさん?……ってその恰好はなんですか?」
「貴方を眠らせたのは私よ」
「ええッ!?じゃああの時戦った猟兵ってマリアナさんだったの!?」
ますます訳が分かんなくなって来ちゃったわ!?
「この襲撃は全部俺達西風の旅団が起こした自演自作や」
「エステル、お前の仕上がりを試すための最終試練だったって訳だ」
「ゼノさん、レオさん……それに西風の皆も……全部嘘だったって訳なの?」
続々と集まってきた西風の旅団のメンバーを見て、あたしは安心なのか呆れたからなのか自分でもよくわかんないんだけど大きなため息を吐いた。
「もしかしてフィーも知っていたの?」
「ごめんね、今回の襲撃は実際にそういう場面になったらエステルがどう行動するのかテストする物だったの。だから言えなかったんだ」
「はぁぁ……あたしの緊張感や心配を返してほしいわよ……」
フィーもグルだったわけね。思えば不意打ちを仕掛けてこなかったり罠も危険なものがなかったりと変に思った場面もあったのよね。疲れて怒る気も起きないわ……
「まあそう気を落とすなって。テストは問題なく合格だ。なあフィー」
「ん、むやみに突っ込んだりしなかったしちゃんと状況を把握して的確な動きをしようとしてた。まあ多少危ない所もあったけどわたしは合格で良いと思う」
「そうか、まあこの短い期間でそこまでやれるようになったのなら上出来だ。これなら結社って奴らとも何とかやっていけるだろう」
「本当ですか!?」
ルトガーさんの言葉にあたしは嬉しくなってはしゃいでしまう。だって漸くヨシュアを探しに行けるんだから!
「とはいえ油断はするな。俺も俺なりに結社の事を調べたがやべぇ連中なのは間違いなさそうだ。得体が知れないってのもあるが剣や武術、魔術などを極めた奴らもいるらしい。一筋縄ではいかないだろう」
「そんな……」
「だからこそそういう時は仲間を
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