第66話 決意
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まで気配も感じなかったのに……」
「手練れだね」
あたしはともかくフィーにすら気が付かれないのは間違いなく手練れの猟兵なのだろう。でもなんでわざわざ声をかけてきたのかしら?そのまま攻撃すればよかったのに……ううん、今はこんな事を考えている場合じゃないわね。
『お前ら、そいつを助けに来たのか?』
「そうだよ、お前の目的は何?」
『ただの復讐さ。俺達は西風に手痛い目に合わされたことがあってな、だから襲撃した』
「そう、まあケンカを売る相手を間違えたね。リィンを傷つけたこと後悔させてやる」
フィーは珍しく殺気だってそう言った。大事な人を傷つけられて怒っているのね。
『威勢がいいな、小娘。なら新型の武器で遊んでやろう』
猟兵はそう言うと大きな大剣のような武器を取り出した。
「あれって剣?それとも槍かしら?」
「気を付けて、エステル。猟兵の武器はあらゆる状況で戦えるように何かしらのギミックが搭載されている。あれも何かあるかもしれない」
「分かったわ!」
あたしは得体の知れない武器を警戒しながら根を構えた。
『行くぞ!』
猟兵は自身の背より大きな武器を軽々と振るい叩きつけてきた。あたしとフィーはそれぞれ左右に跳んでそれをかわす。
『フンッ!』
猟兵はあたしの方に向かって横なぎに武器を振るってきた。咄嗟に根で受け流そうとするがあまりの衝撃に後ろに吹き飛ばされてしまった。
その隙をついてフィーが背後から銃弾を放つが武器を盾に防がれた。そして一瞬でフィーに接近すると彼女の足を掴んでこっちに向かって投げつけてきた。
「?でしょっ!?」
あたしはフィーを受け止める。すると猟兵の持っていた武器の刃の部分が左右に分かれてそこから銃口が現れた。そしてあたし達に向かって銃弾の雨を放ってきた。
「わっ!とっと!!」
フィーを担いで物陰に隠れる。あ、危なかったわぁ……
「銃弾が止んだ?」
音が鳴らなくなりあたしはそっと相手の様子を伺おうとした。でも猟兵の姿はいつの間にか無くなっていた。
「いない?」
「エステル、上!」
「へっ……」
フィーの叫び声を聞いて上を見ると、いつの間にか跳躍していた猟兵が武器を叩きつけようとしている光景が目に映った。
「嘘でしょっ!!?」
気配はおろか攻撃時に出る殺気すら感じなかった。あたしとフィーはなんとか攻撃事態はかわしたが巻き起こった衝撃に吹き飛ばされて壁に叩きつけられてしまった。
「がはっ!」
あたしは叩きつけられたがフィーは咄嗟にワイヤーを伸ばして天井に引っ掛けて上から猟兵を攻撃
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