第66話 決意
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り全方位に意識を集中して注意深く進んでいく。
「そろそろだね……ッ!よけて!」
フィーの叫びと共にあたしは横に跳んだ。するとあたし達のいた地面に銃弾がめり込んだ。
「狙撃された!」
「隠れて!」
あたし達は岩壁に身を潜めて様子を伺おうとする。すると二人の猟兵がブレードライフルから銃弾を放ってきた。
「待ち伏せされていたみたいだね」
「どうする、これじゃ近づけないわ」
道は広く身を隠せる物は無い。このまま出て行ったら蜂の巣だろう。
「わたしが相手の気を引く。エステルはその隙に相手を攻撃して」
「分かったわ!」
フィーが囮になってくれるというのでここは下手に反対せず彼女を信じて任せることにした。危険なのは分かってるがあたしではどうしようもない、ここは自分にできる事を全力でするだけだ。
「行くよ!」
「ヤー!」
あたしは猟兵流の合図をして猟兵達に向かっていく。猟兵達も直ぐにあたし達に銃口を向けたがフィーが分け身を使って5人に分裂してかく乱する。
「今だ!」
あたしはお父さんから習った闘気を使って肉体を強化する術を使った。そして強化された膂力で棍を猟兵目掛けて思いっきり投げつけた。
「なっ!?」
まさか武器を投げてくるとは思っていなかったのか猟兵の一人が一瞬動きが止まるが、直ぐに立て直して投げられた棍をかわす。
「ファイアボルト!」
予めチャージしておいたアーツを発動して猟兵に向かって火球を放った。猟兵はそれすらも回避したが螺旋脚で加速したあたしはそのまま格闘戦に持ち込んだ。
猟兵は素早くブレードライフルをしまうとナイフを取り出して斬りつけてきた。あたしはその攻撃をかわして相手に組み付いた。そして重心を利用して前方に投げ飛ばした。
「舐めるな!」
だが体勢をすぐに立て直した猟兵はブレードライフルを取り出して斬りかかってきた。あたしは直ぐ近くに落ちていた根を拾い攻撃を受け流す。
根とブレードライフルがぶつかり合い大きな衝撃が生まれた。本来大型の武器であるブレードライフルに幾ら頑丈な鉄を仕込んだ根でも直接ぶつければ折れてしまう、でもあたしはお父さんにならった闘気のコントロールで根に闘気を流して強化している。
(よしっ!上手くできたわ!)
あたしは心の中で自分をちょっと称賛した。というのもムラがあって上手くできるときとそうじゃないときがあったからだ。でも漸くコントロールが安定してきた。
「金剛撃!」
勢いを付けた振り下ろしを放つ。相手はブレードライフルで防御しようとしたが予想以上の衝撃に体勢を崩した
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