第六十八話 入学式その三十二
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「階段を登ってね」
「そうして中に入って」
「参拝ですね、一緒に」
「教祖殿に祖霊殿もね」
三つ共です、かんろ台だけでなくて。
「参拝しましょう」
「一周するんですね」
「一周すると運気が上がるっていうしね」
そう言われたこともあります。
「神殿はね」
「そうなんですね」
「だから新一君の運気が上がる様にね」
「じゃあ僕は先輩の運気が上がる様に」
私に笑って言ってきました。
「そうさせてもらいます」
「私のことはいいわよ」
思わずくすりと笑ってしまいました。
「特に運が悪くもないしね」
「だから僕の運気がですか」
「上がる様にね」
「それは悪いですね、ですから」
それでというのです。
「そうです」
「私のことをなのね」
「そうさせてもらいます」
「そうなのね、それじゃあ」
私は新一君に言って彼と一緒にでした。
神殿に入ってかんろ台の正面で二人並んで参拝して座りづとめもしました、それが終わると新一君から言ってきました。
「じゃあ次は」
「教祖殿によね」
「行きましょう」
「自分から行ったわね」
「いや、参拝させてもらうと何かすっきりしますよね」
「心が澄む感じね」
「悪しきをはろうてっていいますけれど」
その座りづとめの最初の言葉です。
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