第四百九十一話 迷宮カンパニーからその二
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「飯も食わなくていいのにな」
「それは死んでいたらと言うのでしょうか」
「そう言うかもな、ヒッヒッヒ」
「待て、さっきから聞いておれば何だ」
その仙人が怒った顔で言ってきた。
「わしを何だと思っておる」
「あっ、起きたのかよ」
「隣で寝ておったのだ」
「それで聞いたのかよ」
「五月蠅いと思って目が覚めて聞いておれば」
それがというのだ。
「好き放題ではないか」
「事実だろ」
ユルセンは仙人に悪びれずに返した。
「食って寝てばかりで何もしねえな」
「それではわしがまるでニートではないか」
「ニートでも最近色々だよ」
ここで天空寺が言ってきた。
「ちゃんと収入あるね」
「そうしたニートもいるんだな」
「うん、不動産とか持っていてね」
それでというのだ。
「収入あってね」
「働かなくても食っていけるか」
「そうした状況でね」
「働かない奴もいるか」
「そうなる為に努力してる人もいるし」
働かなくて食べられる様になる為にというのだ。
「それでね」
「そうなってか」
「生きている人もいるよ」
「そうなんだな」
「それで仙人さん収入あるのかな」
「無論だ」
仙人は胸を張り腕を組んで答えた。
「あちらの世界でしっかりとだ」
「収入あるんだ」
「アラン達の参謀として働いてきたし今もその地位にある」
それでというのだ。
「給料は貰っておる」
「それでうちにお金入れてるんだ」
「殆どをな」
その給料のというのだ。
「だから寺も金に困っておらんな」
「そうなんだね」
「それでおっさん参謀でいるならあっちの仕事してるのかよ」
ユルセンがまた突っ込みを入れた。
「ずっとこの世界にいるけれどな」
「しておらん、籍だけある」
これが仙人の返事だった。
「そうしておる」
「つまり給料泥棒だな」
「それはそれで問題ですな」
御成はユルセンの言葉に頷いた。
「やはり」
「そうだよな」
「ではやはり仙人殿は」
「穀潰しだな」
「収入がちゃんとある場合ニートの方は税金を納めていますし」
「本当にどうしようもねえおっさんだな」
「わしはどうしても言われ放題か」
穀潰しと言われて仙人はあらためて怒った。
「全く、わしが何をした」
「何もしてないから言われるんだよ」
また言うユルセンだった。
「それ位わかれよ」
「わかりたくもないわ」
「じゃあ寝てろ」
「うむ、そうしておる」
「おい、ちょっといいか」
ここでだった。
青いあちこちが尖った髪型でやや目付きの悪い面長の顔の青年が境内に入ってきた、結構背は高く身体つきは引き締まっている。
「ここに仮面ライダーはいるか」
「俺だけれど」
天空寺は自分を指差して成年に答えた。
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