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SHUFFLE! ~The bonds of eternity~
第三章 〜心の在処〜
その四
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「
光陽町
(
こっち
)
に帰ってきてから、正確には楓と再会してからかな、楓に対してどうも奇妙な感情を抱いている自分がいた」
初めは稟に尽くす楓を見た時だった。嫉妬かとも思ったが、ならばその感情は稟に向くはずだ。ならば何なのか。
「意味不明な感情ってのはどうにも気持ち悪くてな、もしかしたら八年前の事が関係してるんじゃないかと思ってな。まあ、ただの勘だったが。それを口実に八年前の事故に端を発する一連の事を聞き出したわけだ」
そして楓の口からその事を聞いた柳哉は、
「許さない、と言った」
「へ?」
「だから許さない、と言ったんだ。正確には、『俺は楓を許さない。例え稟が許しても、桜が許しても、楓自身が許しても、世界中の全ての人が許しても』
――俺だけは、水守柳哉だけは、芙蓉楓を、未来永劫、許さない――
そう言った」
絶句。
それを聞いた時の稟の表情はまさにそれだった。
「楓はその後すぐに家を飛び出していったよ」
「な……どうしてそんなことを!?」
「少し落ち着け」
「柳!」
「落ち着かないとこれ以上話さないぞ」
思わず大声を上げた稟だが柳哉の台詞に口をつぐんだ。言いたい事は山のようにあるが、それらは飲み込み、心を落ち着けることに専念する。
「……それで?」
「ああ、その前にだ。楓には二つ、罪の意識があったんだ。」
「二つ?」
一つは言うまでもなく、稟に対する罪悪感。そしてもう一つは……
「許されてしまったことへの罪悪感」
「は?」
「さっきの稟の話だ。お前、楓を許したって言ったろう?」
そもそも楓が真実を知ってから二年余りが経っている。その間、稟は一度も楓を責める事をしていない。となれば、
「楓は稟に許されているという事を知っていたんだよ。あくまでも楓自身、全く意識していない所でな。というか本人さえも気付いていない所で」
「……」
稟、再び絶句。無理も無い。
「……大丈夫か?」
深呼吸を何度かして、気持ちを落ち着ける。
「ああ、続きを頼む」
「ああ。で、楓の『愛しています、でも好きにならないでください』っていう言葉もその二つの罪から来ていると言える」
「でも、前者の方はともかく、後者の方は……」
「許されない事をしてしまった。でも許されてしまった。しかも一切の罰を受けることも無く。さらにその相手が“大好きな稟君”だぞ? 楓が『ああ良かった』なんて胸を撫で下ろすような奴だと思うか?」
思わない。楓はそんな奴じゃない。稟の表情がそう語っていた。
「楓のあの言葉も、もしかしたら自分で自分に科した罰なのかもな」
「楓……」
「続けるぞ。そこで
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