第二百四十二話 文献にあるものその五
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「あっちもはじめるやろな」
「海の魔神について本格的に調べるか」
「そうなってくで」
「そうなんだな、じゃあ本当にな」
「いよいよ時が来たわ」
「魔神と戦う時がな」
久志はその目を鋭くさせて言った。
「それがだよな」
「そうなったわ」
「そうだな、果たしてどんな奴か」
「姿形も正式な名前も一切わかってへんからな」
「ああ、こんな状況で戦えるか」
「それは無理や」
「敵を知り己を知ればだからな」
ただ戦うだけではない、勝つにはというのだ。
「それでだよな」
「そや、そこはな」
「本当にな」
「まずは魔神を知らんとな」
敵のことをというのだ。
「どうにもならんわ」
「だからあっちとも一緒にな」
「調べてくな」
「その話もするな」
「そやな、ほなな」
「英雄と話すな」
東の浮島を統一した彼と、というのだ。
「そうしてな」
「そのうえでやな」
「一緒にやっていくことをな」
「してくな」
「そうするな」
「そういうことでな」
こう言ってそうしてだった。
彼等は東の浮島に使者を送って力を合わせて海の魔神のことを調べることを申し出た。するとだった。
「是非にだね」
「ああ、あっちの方からな」
久志は剛に笑って答えた。
「そうしたいと言うつもりだったらしくてな」
「そこで僕達が言ってきたから」
「渡りに舟でな」
そうした風でというのだ。
「頷いてくれたよ」
「それはいいことだね」
「だからな」
久志はさらに話した。
「ここはな」
「東の浮島と力を合わせて」
「調べるな、最初から一緒に戦うつもりだったしな」
「それじゃあね」
「ああ、一緒に調べることもな」
このこともというのだ。
「本当にな」
「やることだね」
「さもないとな」
こう言うのだった。
「見付からないかも知れないからな」
「僕達だけだとね」
「だからな、打てる手は全部打つ」
「そうだよね」
「そうするものだからな」
それでというのだ。
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