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第十五話 夢があるからその二

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「ペンギンや南極の他のアザラシの天敵なんだよ」
「シャチみたいに」
「流石にシャチの方が怖いけれどな」
 それでもというのだ。
「あのアザラシは怖いよ」
「アザラシって可愛いイメージなのに」
「そうじゃないアザラシもいて」
 それでというのだ。
「ヒョウアザラシがな」
「そうなのね」
「そうした生きものがいて他にも」
「UMAもなの」
「いるかもな」
「じゃあ南極はもっと調べるべきね」 
 一華は真剣に述べた。
「そうしたことからも」
「そうだよね」
「南極も色々いるのね」
「その可能性が高いね」
「そうね」
「それ言ったら北極もとか?」
 かな恵はこちらもと言ってきた。
「そうなる」
「北極も?」
「うん、南極がまだよくわかっていないなら」
 それならというのだ。
「北極もね」
「まだよくわかっていないの」
「あそこも人殆どいないでしょ」
「イヌイットの人達がいるけれど」
「少ないでしょ」 
 かな恵はイヌイットの人口の話もした。
「やっぱり」
「物凄く寒いからね」
「それで広いから」
「余計になのね」
「生きものがいても観られることは少ないから」
 その為にというのだ。
「だからね」
「それでなのね」
「あそこにもね」
「まだ発見されていない生きものいるの」
「その可能性あるでしょ」
「そういえば」
 一華はかな恵の北極の話を聞いて語った。
「ステラーカイギュウがまだね」
「いるの」
「そう言われているわ」
 北極ではというのだ。
「絶滅したっていうけれど」
「それでもなのね」
「六十年以上前に見たって人がいたから」
 それでというのだ。
「ひょっとしてね」
「まだいるかも知れないのね」
「ええ、ただ」
「ただ?」
「このカイギュウもフクロオオカミと同じで」
 先程達川が話したこの有袋類に所属する肉食獣と、というのだ。
「絶滅したってね」
「言われてるの」
「こっちはもっとはっきりとね」
 絶滅説が有力と言われているフクロオオカミと違ってというのだ。
「そう言われてるらしいわ」
「ステラーカイギュウは発見されてから二十七年で絶滅したってあるね」
 達川が言ってきた。
「僅かね」
「二十七年でなの」
「乱獲で」
 その為にというのだ。
「元々二千頭位しかいなかったのが」
「二十七年でなの」
「だって動き鈍いし」
 まずこのことがあってというのだ。
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