第十五話 夢があるからその一
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第十五話 夢があるから
一華は達川に話した。
「南極も何かいるのね」
「あそこも広いしな」
それでとだ、達川は一華に応えた。
「海だってな」
「ゴジラとかニンゲンがいるのね」
「それに大陸にもな」
「そっちにもなの」
「何かいるかもね」
「南極って言うとペンギンだけれどね」
一華は真っ先にこの生きものを思い出した。
「やっぱり」
「そうだよな」
「他にも生きものいるけれど」
それでもというのだ。
「やっぱりね」
「南極はペンギンだよな」
「そうよね」
「そうだよな、けれどな」
「南極は広いから?」
「大陸だからな」
それでというのだ。
「人も殆どいないしな」
「基地があってそこに人がいる位ね」
「日本の基地もあるけれどな」
「昭和基地ね」
「それで年に一回位自衛隊の船が行くんだよ」
「海上自衛隊のね」
「南極行くって自衛隊の人でも難しいらしいけれどな」
南極に行く為に入隊する人までいるという、そこまで行くには宇宙に行くより遠いとも言われているからこそであろうか。
「それでもな」
「年に一回行って」
「そして」
そのうえでというのだ。
「その南極に」
「ゴジラやニンゲン以外にもなのね」
「UMAいるかもね」
「いるかしら」
「そうかも知れないだろ」
達川は否定せずに言った。
「猛獣もいるけれどな」
「南極にも?」
「北極にはホッキョクグマがいてな」
熊で最大の種類である、その為非常に力も強い。
「南極にはヒョウアザラシがいるんだよ」
「アザラシね」
「アザラシって大抵は大人しいけれど」
そうした生きものだがというのだ。
「けれどね」
「そのヒョウアザラシはなの」
「滅茶苦茶狂暴で大きくて歯も鋭くて」
「豹って言われるだけあって」
「ペンギンも他のアザラシも襲うんだよ」
「まさに猛獣ね」
「人間だって襲うんだよ」
このアザラシはというのだ。
「脚とか普通に食いついてくるからな」
「その鋭い歯で」
「噛まれたら大怪我だよ」
そうなるというのだ。
「ダイバーの人の顔の前にいて」
「お顔に噛み付こうとしたの」
「口を大きく開いて」
そうしてというのだ。
「ダイバーの人危なかったらしいな」
「何か鮫みたいね」
「下手な鮫より怖いだろうな」
ヒョウアザラシはというのだ。
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