番外編 彼らを真に救う者達
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ー、頑張ってねっ!」
一方、素早く子供達の側にジャンプしたダブルライダーは、笑顔を取り戻した子供達に避難を促していく。仮面ライダーの到来に勇気付けられた彼らは、足を震わせながらも廃工場から走り去ろうとしていた。
「アビアビィッ! 明智、上杉、武田ァッ、ガキ共を逃すなァッ!」
「くッ……やるしかないのですかッ!」
そうはさせじと、シオマネキングもフィロキセラ怪人達に指示を飛ばす。怪人達は躊躇いながらも言われるがままに、子供達を追い掛けようとするのだが――先回りしてきた仮面ライダーAPに、行手を阻まれてしまった。
「お前達の相手は俺だ! 来いッ! シェードの改造人間ッ!」
「ええい……退きなさいッ!」
「このクソッタレ野郎がァアッ!」
「おぉおおッ!」
仮面ライダーGとシオマネキングが組み合うと同時に、フィロキセラ怪人達も触手を振るい、APに襲い掛かっていく。だがAPはかなりの近距離であるにも拘らず、3人掛かりの触手攻撃を巧みに捌いていた。
銅色の怪人――ブロンズフィロキセラが飛ばした刺突も、片手であっさりと掴まれてしまう。力任せに引き寄せられた怪人の顔面に、肘鉄が入ったのはその直後だった。
「な、なにィッ!? これが仮面ライダーの力なのか……ぐぉあッ!」
「禍継ッ! ……の野郎ォッ!」
仲間を倒された銀色の怪人ことシルバーフィロキセラは、怒りに任せて右腕を振りかぶる。だが、その腕が振り下ろされるよりも遥かに速く、鳩尾に足刀蹴りを突き込まれてしまった。
「あッ……が、がァッ……!」
「……なんだ? こいつら……いつもの連中とは、手応えがどこか違う……?」
あまりに強烈な一撃を急所に受けてしまい、シルバーフィロキセラは悲鳴を上げることも出来ずにうずくまっている。一方、これまで戦って来たシェード製の怪人達とは「手応え」が違う彼らに、APは違和感を覚え始めていた。
「禍継! 蛮児ッ! くッ……やはり私達のような紛い物の失敗作が、本場のシェード製ですら敵わない仮面ライダーに勝てるはずがッ……!」
「紛い物? 本場……? どういうことだ! お前達はシェードの改造人間じゃないって言うのか!?」
戦慄を覚えるあまり近寄れずにいる、金色の怪人ことゴールドフィロキセラ。彼の呟きに反応したAPは、構えを解いて戦闘を中断してしまう。
それを、「お前達などいつでも始末できる」という「侮り」と受け取った怪人は、怒りのままに声を荒げていた。
「私達はシェードの改造人間などではありませんッ! 彼らに対抗出来るからと政府に唆されて……その誘いに乗ったばかりに、肉体も居場所も失い! こんなことまで、やらされているのですよッ!」
「な、なんだって……!?」
「今まさにあなたがそうだったよう
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