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仮面ライダーAP
最終話 平和である証
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後。無効化手術を受けて人間と変わりない生活を送れるようになった、番場遥花も。2022年を迎えた今では20歳の新人ナースとして、大戸島(おおどしま)の小さな診療所で平和な毎日を過ごしている。

「あははっ……皆も美味しそうに食べちゃってさぁ。まるで部活帰りの男子達みたい。世界を救った『仮面ライダー』としての自覚がないのかしら?」

 かつての仲間達からの近況を報せる手紙と写真に目を通していた彼女は、軽口を叩きながらも懐かしむように頬を緩めていた。その豊満な肉体はナース服が張り詰めるほどに成長しており、島中の男達を魅了する色香を纏っている。今の彼女が東京の都心部に繰り出せば、すぐさまスカウトマンに完全包囲されてしまうことだろう。

「番場さーん、そこのカルテ取ってもらっていい?」
「あっ、はーい! 先生、今行きますねっ!」

 自分を救ってくれた医療従事者達への憧れから、この道に進んだ彼女は1人のナースとして。島に常駐しているただ1人の医師――南雲(なぐも)サダトと共に、島民達の健康を守るべく日々働いていた。
 彼に呼び出され、豊穣な爆乳を揺らしながら慌てて立ち上がった彼女は、カルテを手に敬愛する医師の側へと駆け寄っていく。

 そんな彼女が向かっていたデスクに飾られている写真立ては、窓辺から吹き込むのどかな涼風を浴びていた。その1枚に写る22人の笑顔は、今もなお彼女を見守っている――。

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