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仮面ライダーAP
第18話 曰く付きの男達
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それから間もなくのことであった。

「変身ッ!」

 隷がベルト横の前側にある挿入口に専用のカードを差し込むと、その身体中に下から段々とアーマーが装着されていく。

GET(ゲット) READY(レディ)?』
「変身……!」

 ライダーブレスに携帯電話を模したデバイスを装填した後、機械音声に応じた駿が声を上げた瞬間。彼の全身が、アンダースーツと装甲に包み込まれていた。

「……変身」

 アタッシュケース状の待機形態からスーツ状に変形した外骨格が、ガルバの全身に張り付くように「鎧」として形成されていく。仮面ライダーとしての姿を得た彼を最後に、曰く付きの男達は全員の「変身」を完了させた。

「これまで世界各国の軍や企業の要望に応じて、何着ものスーツを仕上げて来たが……やはり僕にはこれが1番しっくり来るね。なにせ出力だけなら、USAとボクサーにも負けていない代物なのだから」

 「仮面ライダーG3」を想起させる外観に加え、額の部品がV字型のアンテナに換装されている「仮面ライダーZEGUN(ゼガン)」。その全身の配色は赤、青、白のトリコロールカラーになっている。
 装着者にして開発者でもある芦屋隷は、そのスーツから漲る最高出力のエネルギーを肌で感じ取り、武者震いしているようであった。

「……番場遥花を殺らせはしない。お前の手の内を知らない奴ばかりだと思うなよ? 天峯……!」

 黒のアンダースーツの上に装着された、スリムな印象を与えている灰色の装甲。その外観は「仮面ライダーカブト」を想起させるものであったが、頭部の形状は「仮面ライダーヘラクス」を彷彿とさせていた。透き通るような水色の両眼を持つその戦士の名は、「仮面ライダータキオン」。
 隷によって発見された未知の物質「タキオン粒子」を取り入れた実験機であり、超加速機能「CLOCK(クロック) UP(アップ)」の試験も兼ねている、森里駿の専用スーツであった。改造人間である駿でなければその機能に耐えられないとされている、装着者以上に「曰く付き」な呪物なのである。

「グロンギとして、リントに与する者として、そして仮面ライダーとして……お前の蛮行は何としても阻止する」

 「仮面ライダークウガ」のマイティフォームを基盤としつつ、よりメカニカルで無骨な外観になっている「仮面ライダーN/G-1」。その鎧を纏うズ・ガルバ・ジは、得手とする近接戦に備えるかのように、腰を落として身構えていた。

「……数にものを言わせることしか能のない弱卒共が。いいでしょう、やれるものならやってご覧なさい。いい加減、私もうんざりしているところなのですよ!」
「それは良い。……君の心が乱れれば乱れるほど、僕達の勝率も上がるというものだッ!」
「うんざりしているのは俺達も
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