第18話 曰く付きの男達
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ライダーマンGをはじめとする、新世代の仮面ライダー達。彼らはマティーニを筆頭とするノバシェードとの死闘に疲れ果て、その多くが力尽きていた。
累々と横たわる者達を一瞥しながら、気を失っている遥花の前に足を運んだマティーニは、彼女の息の根を止めようと片足を振り上げる。
するとその瞬間、不意を突くように背後からエネルギー弾が飛んで来た。背を向けながら片腕でその光弾を叩き落としたマティーニは、まだ諦めていない者がいるのかと忌々しげに振り返る。
彼の眼前には、マシンGチェイサーに跨る金髪碧眼の美青年の姿があった。赤、青、白に彩られたトリコロールカラーの拳銃「ゼガンシューター」を握る青年は、静かにマティーニを見据えている。
「……まだ他にも、死にたがりが残っていましたか」
「僕自身も含めて……仮面ライダーとは、そういう連中の集まりだからな。人間という種には、君には理解出来ない力が秘められているのだよ。この僕でさえ、解析しきれないほどの力がな」
「理解出来なくて結構。あなた方が決死の覚悟とやらで絞り出す微々たる力など、改造人間という絶対的武力の前には塵芥に等しいのですから」
「……なるほど、理知的なのは雰囲気だけのようだ。理解出来ないものは見ようともしない、知ろうともしない。そんな無学で怠惰な男には、何一つとして導けはしないよ」
警視庁に属する研究チームの主任としてライダープロジェクトに関わって来た、強化外骨格開発のエキスパート――芦屋隷。仮面ライダーティガーをプロデュースした巨大企業「筬夢志重工」からの出資を元手に、数多の試作機を開発した天才科学者である。
彼はマティーニの強大さを知りながらも、共にGチェイサーで駆け付けて来た「曰く付き」の増援を引き連れて、この場に現れていたのだ。隷の「実験」に協力することを条件に仮面ライダーとして生まれ変わった2人の「元怪人」も、ノバシェードの首魁と真っ向から睨み合っている。
「やはり人間とは愚かな者ばかりですね。……これほど分かりやすく力の差を示したばかりだというのに、それでもなお戦わずにはいられないというのですか」
「天峯……その人間の軍門に降った者達の1人として、教えてやる。……貴様のそういう驕りこそが、敗因となり得るのだとな」
「……お久しぶりですね、駿。番場遥花に敗れたあなたがまだ生きていたことにも驚きですが、よもやそちら側に付いていようとは。旧シェードに殺された妹によく似ているという、彼女の存在に絆されましたか?」
「番場遥花は……怪人として堕ちるしかなかった俺を、それでも救おうとしていた女だ。俺は、そんな奴に借りを返しに来たに過ぎん」
かつてはノバシェードの尖兵だった、森里駿。ライダーマンGこと遥花に敗れて逮捕
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