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仮面ライダーAP
第12話 ノバシェードの首領格
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た「旧式」なのである。低予算故に装甲が少なく防御力が低いという欠点があり、他の技術系統から生まれた試作機(ライダー)にコンペティションで敗れて以来、倉庫で埃を被り続けていた不遇の鎧なのだ。
 しかし、そんな曰く付きだったこのスーツも。正義の味方を志す美里の相棒として、此度の戦いに使用されることになったのである。装甲の薄さ故の、動作の素早さは本物なのだから。

「遅ればせながら、僕達も加勢させて頂きます。お嬢様、よろしいですね?」
「う、うん。美里さん、沙耶さん……気を付けてね!」
「分かってるわ、遥花。あなたの責任感の強さはよく知ってるけど……たまには、お姉さん達にも頼ってちょうだい。私達だって、あなたと同じ『仮面ライダー』なんだから!」

 同性でも思わず見惚れてしまうような、長身痩躯の男装の麗人は。仮面越しにライダーマンGに向けて爽やかな笑みを浮かべた後――素早く地を蹴り、肘の刃でゴールドフィロキセラに斬り掛かっていく。

「さぁ、僕達の実力……ご覧に入れようか、ノバシェード!」
「明智天峯……お仕置きの時間よ!」

 ヴェノーラも同時に蛇腹剣をしならせ、その変幻自在の刃で怪人の触手を斬り払っていた。2人の女刑事が繰り出す、流麗かつ素早い連続攻撃。その斬撃の嵐が、ノバシェードの首領格を激しく責め立てて行くのだった。

「……困った方々ですね。自分達の方から、傷物になりに来るとは」

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