第12話 ノバシェードの首領格
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ディラインを露わにしているライダースーツを纏った、規格外にグラマラスな絶世の美女。
彼女は顔馴染みの少女戦士に妖艶な笑みを向けた後、鋭い眼光でゴールドフィロキセラを射抜いていた。完膚なきまで叩き伏せてやる、と言わんばかりに。
「おやおや、随分とお美しい方が来たものだ。あなたもその綺麗な肌を傷物にしたくなければ、大人しく下がっていた方が賢明ですよ」
「あら、見かけによらず優しいのね。……でも、心配はいらないわ。あなた如きが好きに出来るような安い肌なんて、持ち合わせてはいないもの」
そんな自分に呆れた声を漏らすゴールドフィロキセラに対し、沙耶は微笑を浮かべている。だが、その眼だけは全く笑っていない。側から見ているだけのライダーマンGですら悪寒を感じてしまうほどに、彼女の眼は冷たく研ぎ澄まされているのだ。
やがて彼女は拳銃を腰のホルスターに収めると、おもむろに胸元のファスナーを下ろし始めていく。その白く豊穣な乳房が、ライダースーツから零れ落ちる寸前まで露わにされた時には。はち切れそうな胸の谷間から、ボンテージ型の「変身ベルト」が覗いていた。
「……変身ッ!」
やがて、彼女がその一声と共に指先を伸ばした「ポーズ」を決め、ばるんと巨峰を弾ませた瞬間。認証登録されていた動作と声紋に反応した変身ベルトが、眩い輝きを放ち彼女を「仮面ライダー」へと変身させていく。
「仮面ライダーキバーラ」を想起させる外観を持つ女性戦士が現れたのは、その直後だった。キバーラの白と黒の部分に当たる色は反転しており、青い部分は紫紺に統一されている。さらに小悪魔の尻尾や鉤爪付きのガントレットに加え、グリーブ部分にも追加装甲が施されていた。
鞭の如く一振りの蛇腹剣をしならせている彼女の名は、「仮面ライダーヴェノーラ」。薬師寺沙耶が変身する、バイオテクノロジーの実験機を兼ねたライダーシステムの試作機であった。
「沙耶、遥花お嬢様は無事かい?」
「遅いですよ、美里警部。危うく先に始めちゃうところでしたよ?」
「済まなかった。このスーツ、旧式なだけあって起動に時間が掛かってしまってね」
さらに、変身した彼女の側にもう1台のGチェイサーが駆け付けて来る。そこに跨っていたのは、中性的なラインを描いたボディを持つもう1人の「仮面ライダー」だった。
沙耶の上司にして、男装の麗人でもある久我峰美里警部。彼女が装着している「仮面ライダーEX」のスーツが、ようやく実戦レベルまで運用出来るようになったのだ。
「シャドームーン」に近しいシルエットを持つ、漆黒の装甲と真紅のアンダースーツ。肘と踵に備えられた強化装具の刃。
その鋭利な容貌からは攻撃的な印象を受けるが、実際は開発計画の最初期に製造され
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