第7話 仮面ライダーである前に
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」
「貴様らは、それでいいというのか。人間の自由と平和を守る、それが仮面ライダーではなかったのか!」
「そうだとも。……だが俺達は仮面ライダーである前に、1人の警察官だ」
「それが甘いってんなら……その甘さこそが、俺達の誇りさ」
例えこの先、どのような未来が来ようとも。仮面ライダーである前に警察官であろうとする彼らは、決して己の信念を曲げることはない。
直に彼らと戦い、敗れた禍継にはそれが痛いほど理解できてしまった。人間として生きようとする道を早々に諦め、ノバシェードに身を委ねた自分では、どうあがいても彼らには敵わないのだということも。
「……俺の、負けだ。何も、かもッ……!」
絞り出されたその一言に、風香達は目を見合わせ。やがて無言のまま頷き合うと、静かに禍継の両手に手錠を掛けていく。
対改造人間用の特殊合金で製造されたこの手錠なら、禍継の膂力でも引きちぎることは出来ない。だが、もしこれが普通の手錠だったとしても、「信念」で敗れてしまった彼が抵抗することはなかっただろう。
――かくして。ノバシェードの幹部・武田禍継は、組織を率いて多数のテロを起こした容疑で、正式に逮捕されたのだった。
ただの、人間として。
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