第4話 もう、あの時とは違う
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警視総監・番場惣太の主導により研究開発が進められてきた、「仮面ライダーの戦力を再現する強化外骨格」。そのプロジェクトには日本の警察機関のみならず、自衛隊やアメリカ軍など、多くの勢力が関わっている。
改造人間によるテロ行為への対抗手段。それを確立出来ないまま、「仮面ライダー」という一個人のヒーローに依存していた過去から、脱却するために。彼らは知恵と力を合わせ、ついにその理想に最も近しい「試作機」の開発に漕ぎ着けていたのだ。
「……いつまでも『お嬢』にばかり、良い格好はさせていられないからね。ロールアウトにはちょっと早いが、私達の出番が来ちまったってことだ!」
その開発計画の発端が、「1日も早く愛娘を『仮面ライダー』の重責から解放したい」、という惣太の親心であることを汲んだ上で。
ポニーテールの黒髪を靡かせ、遥花と同じ「マシンGチェイサー」を颯爽と乗りこなしている道導迅虎巡査は、「新世代」達の先頭を駆け抜けている。彼女に狙いを定めたブロンズフィロキセラは、その鋭利な触手を伸ばして首を切り落とそうとしていた。
迅虎はスピードを落とすことなく、咄嗟に頭を低くしてその斬撃を回避する。空を切ったブロンズフィロキセラの触手はなおも、忌々しげに彼女の首を付け狙っていた。
「おおっとッ! ……元レーサーに速さで勝とうだなんて、ちょっと甘過ぎるんじゃない?」
「『贋作』如きがぞろぞろと……。番場遥花の前に、まず貴様らから血祭りに上げてくれる」
「そう簡単に行くかな? 警察を……人間を、甘く見るもんじゃないよ」
「……ふん、新手か」
だが、ブロンズフィロキセラの注意はすぐに迅虎から逸れてしまう。マシンGチェイサーと同じく、警察によって開発された専用マシンであるスーパーカー「マシンGドロン」のエンジン音が響いて来たのだ。
迷彩柄に塗装された特殊仕様であるその車は、元陸上自衛官の翆玲紗月が運転していた。元戦車搭乗員でもある彼女は、その巧みなドライビングテクニックでブロンズフィロキセラの触手をかわし続けている。
「紗月、変身して一気にカタを付けるぞ!」
「了解ッ!」
だが、バイクや車での体当たりで倒せるような甘い相手ではない。それをよく知っている2人は、遠方から頷き合うと颯爽とマシンから飛び降り、腰に巻いた「変身ベルト」を起動させる。
『Ready』
「変身ッ!」
迅虎のくびれた腰に装着されている、「シグナルベルト」。そこから4秒間、レースのカウントダウンを想起させる音の後に、電子音が発生した。
その直後、迅虎の声が戦場に響き渡る。
『Cannonrideball loading!』
「変身!」
戦車を模した専用アイ
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