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仮面ライダーAP
外伝 ライダーマンG&ニュージェネレーションGライダーズ
第1話 時代の残滓達
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な最も中途半端な立場であるが故に、適切な処置や支援を得られなかった者達が、寄り集まって生まれた組織なのである。

 3年前の戦いでシェードが全滅した後に発足した、城茂(じょうしげる)内閣。その新たな日本政府による主導の元、現在は改造人間の能力を無効化する手術によって、被験者達の社会復帰を支援する動きが広まっている。
 そうした救済の手は日本国内に留まらず、世界各国にも差し伸べられているのだ。サイバネティクスにおける世界的権威・結城丈二(ゆうきじょうじ)博士は、今日も世界中を飛び回っているのだという。

 だが、全世界の被験者全てが漏れなくその恩恵に預かれているわけではない。能力無効化の手術を施行できる医師や設備が有限である以上、どうしても「後回し」にされてしまう者達がいる。
 そういった者達は人間社会に溶け込めないまま、無害であることを証明することすら出来ず、改造人間を恐れる人々からの迫害に晒され続けなければならないのだ。その責め苦に耐え切れず、自ら命を絶ってしまうケースも決して少なくはない。

 そして、そのような恵まれない者達の中には当然、そのまま時代の犠牲になることを拒む者も居た。
 改造人間であるが故に人間社会に入れず、シェードが滅びた今となっては怪人にもなれない。ならば「新たなシェード」を自分達で創り、そこを安住の地にするしかないのだと。

「あなた達は……本当に、それでいいというの」

 それが、ノバシェード。令和という新しい時代に取り残され、際限なく悪の道に進まざるを得なくなった者達の、哀しきエデンなのである。
 彼らは自分達の居場所を築くため、人々に助けを求める資格すら、自ら投げ捨ててしまったのだ。

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