外伝 ライダーマンG&ニュージェネレーションGライダーズ
第1話 時代の残滓達
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術を受けていない『仮面ライダー紛い』って奴が、どんなもんかと思って見てみりゃあ……ハハァッ!」
「右腕以外はただの人間、と来たものだ。生身に毛が生えた程度の分際で、正真正銘の改造人間に刃向かおうなどとは片腹痛い。まさか我が同胞達を次々と捕まえているという『仮面ライダー紛い』とやらが、このような小娘だったとはな」
「小娘で悪かったわね……。あなた達のような連中がのさばってたら、この『右腕』も捨てるに捨てられないのよ」
だが、怪人達――特に蛮児と禍継が着目しているのは、世の男を狂わせる「女」としての容姿ではない。右腕以外は生身という、改造人間としての「脆弱さ」を嗤っているのだ。
それでも遥花は激情に駆られることなく、真っ直ぐな眼差しで怪人達を射抜いている。
「……これ以上罪を重ねたら、『身体』だけじゃなく『心』まで引き返せなくなる。今からでも、止めるつもりはないの?」
「ご存知でないようでしたら、教えてあげましょう……番場遥花。そう言って降伏を呼び掛けて来た者達は皆、こうやって殺されているのですよ!」
「……ッ!」
明智天峯――もといゴールドフィロキセラが、しなる触手を鞭のように飛ばして来た瞬間。遥花は軽やかに地を蹴ると、下着が見えることも厭わずミニスカートをはためかせて、颯爽とジャンプする。
その回避行動を読んでいたゴールドフィロキセラは、触手をさらに激しくしならせ、滞空している遥花の首を狙った。が、彼女は宙を舞っている状態のまま、くの字に仰け反り触手の追撃をもかわしてしまう。
当然ながらその素早さに、改造されている右腕は関係ない。紛れもなく、遥花自身が磨き上げてきた身体能力によるものであった。
「ヒュウー! あのバカ女、なかなかイイ動きするじゃねぇか。しかも清楚なツラしてるくせして、随分とスケベなパンティ穿いてやがる」
「今の身体能力……恐らくは新体操で培ったものだろう。女性ならではのしなやかな柔軟性……侮れん動きだ」
鮮やかに触手をかわすその挙動に、シルバーフィロキセラは口笛を吹いている。寡黙な態度を崩さないブロンズフィロキセラも、遥花の運動神経を素直に認めていた。
仰け反った勢いのまま後方に回転した遥花は、豊満な胸と尻を揺らしながら、体勢を乱すことなく着地する。やはり対話による解決は、困難であるようだ。
――近年、世界各地でテロ行為を繰り返している武装組織「ノバシェード」。
3年前に全滅したシェードの後継者を自称している彼らは、正確にはシェードと密接に繋がった組織というわけではない。
元々はシェードに対抗するためとして、世界各国の軍部によって改造人間にされた被験者達の集まりなのだ。シェードの怪人という「本場」の人間兵器には及ばず、それでいて生身の人間ではない。
そん
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