196 同体化した少年
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「フローレンス、大丈夫か?」
「いえ、私が以前、赤軍の人間を取り返されますといいます失態を犯しました時、レーニンの声が聞こえましたのです。その時、杉山さとし君の声も聞こえまして・・・。つまり、レーニンは杉山さとし君を取り込みまして、杉山さとし君の身体で動いてていますといいます事になります」
「何だと!?」
イマヌエルにとっても信じ難い事であった。
「お前ら、また会ったな」
その声は紛れもなく杉山さとしの声だった。
「その声は・・・、杉山君!杉山君なの!?」
「そうだよ」
相手は否定しなかった。
「俺はこいつの身体と一体となって動いているんだよ。自分が大将だって事を解らせる為にな」
「杉山・・・」
大野の拳が怒りで震えた。
「おめえ、いつからそんなクズに成り下がったんだよお!!」
大野はレーニンを、いや、杉山を殴りにかかった。しかし、呆気なく弾き返された。
「うおっ・・・!」
「大野君!」
「大野けんいち!」
「無駄よ、レーニン様にも『あの機械』を持たせて吸収しているのよ」
房子が説明した。
「あの人!剣はどこなの!?今持ってるの!?」
「それは貴女達にとって知る必要の無い事よ」
赤軍の長の女性はあえて明かさなかった。
「折角通りかかった駄賃だ。杖諸共貰おう!」
杉山からレーニンの声に戻った。
「山田かよ子!羽根から出るな!」
「うん!」
かよ子は次郎長の指示に従った。
「山田、お前、羽根を改造したのか?」
杉山の声に変わった。
「ほう、桐島聡達東アジア反日武装戦線との戦いや、昨日の和光晴生が出した怪獣の能力からして羽根に結界が張れるようだな。だが、我が威圧の能力とやらで気絶させてくれる!」
レーニンがかよ子を睨みつける。かよ子はレーニンの圧が身体に来て震えるのを覚えた。威圧の能力が効いているのだ。次郎長達も気絶してしまった。
(私の武装の能力や結界でも駄目なの・・・?耐えたい・・・!それに・・・)
かよ子はある願いをを持っていた。
(このレーニンが杉山君を取り込んだっていうなら連れ戻したい・・・!)
その時、越えたばかりの山脈から音が飛び出した。
「・・・え?」
かよ子は振り向いた。山脈の火山から炎が噴火していた。その炎がかよ子に、いや、かよ子の杖に結界を貫通して降りかかった。杖が桃色に光る。
「これは・・・?」
かよ子ですら驚いた現象だった。
「あの山から杖に力を・・・?」
房子でも理解不能だった。
「これは・・・!!」
レーニンは苦しみ出す。
「重信房子!杖は後回しだ!杯の持ち主を追うぞ!」
「え、ええ!今日はここまでよ!次は必ず貰うわ!」
二人は車に乗る。
「い、行かせないよ!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ