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ウルトラマンカイナ
特別編 ウルトラカイナファイト part8
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で我と戦うか。カイナを置いて、分散するか。好きな方を選ぶが良い』

 テンペラー星人は自らが従える怪獣達を、遠く離れた別々の場所へと瞬間移動させてしまったのである。今頃は転移して来た怪獣達に、現地の人々が襲われている可能性が高い。

『テンペラー、貴様ッ……!』
『ふん、何を迷っている。貴様らにそのような余裕があるのか?』
『くッ……!』

 その暴虐を阻止するには、変身したばかりでエネルギーが充実しているアキレス達が各所に飛び、怪獣達を制圧して行くしかない。だが、それはすでに消耗しきっているカイナを、この場に残して行くことを意味している。
 今の彼1人で、テンペラー軍団最強の首魁を相手に持ち堪えられるかどうかは、「賭け」であった。

『……怪獣達が転移した先には、抵抗する術もない人達がいるんだ。皆、行ってくれ! 奴はオレが、なんとか食い止めて見せるッ!』
『だけどカイナ兄さん、その状態のあなたを1人にしておくわけには……!』
『いや……ここはカイナ兄さんを信じよう。俺達は直ちに各地に飛び、怪獣達の対処に当たるべきだ』
『アキレス兄さん、しかし!』

 カイナを置き去りにする判断に、乗り切れないアーク。その肩に手を置くアキレスは、周囲を見渡しながら今後の方針を定めようとしていた。
 今こうしている間にも「抵抗する術」がない人々は、突然転移して来た怪獣に、為す術もなく蹂躙されているのかも知れないのだと。

『アーク、お前ほどの男が何を狼狽えている。俺達が奴らを全員秒殺して、この場に戻って来れば済む話だ』
『それとも、その自信がないのか? 何なら、俺が「2体分」引き受けてやっても良いんだぞ』
『まさか……! じゃあやってやりますよ、やれば良いんでしょう!?』
『俺達だって、伊達に1年間も戦って来たわけじゃあないんです! やって見せらァッ!』

 アキレスと同じ見解を示すザインとエナジー。そんな先輩達の言葉に焚き付けられ、躊躇していたアークとジェムもようやく覚悟を決めるのだった。

『よぉし、2人共その意気だ。……カイナ兄さん、よろしいですね?』
『あぁ……済まない、アキレス。皆のこと、よろしく頼む』
『任せてください。……行くぞお前達ッ! ダァアッ!』

 後輩達の意見が纏まったことを確認したアキレスは、カイナと頷き合い――大空へと手を広げて飛び上がって行く。彼に続き後輩達も、矢継ぎ早に地を蹴って四方に飛び去って行くのだった。

『……了解。ジュアァッ!』
『デアァーッ!』
『テェーイッ!』
『タアァーッ!』

 散り散りに暴れ回っている怪獣達を仕留め、牙無き人々を守り抜くために。

『頼んだぞ……皆ッ! 生きて帰って来てくれッ!』
『……案ずる必要はないぞ、ウルトラマンカイナ。誰1
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