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ウルトラマンカイナ
過去編 ウルトラレグルス&ドクテラファイト
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わせ腰に引き、より力を凝縮させて行く。

『レグルロア……光線ッ!』

 やがて、両手を上下に開いた形で前方に突き出した瞬間。その掌から、眩い光線が発射されるのだった。
 レグルロア光線と呼ばれるその閃光は、迫り来る光弾を瞬く間に撃墜してしまう。さらにレグルスは発射体勢のまま身体を回転させ、全方位の幻影を光弾もろとも、一気に薙ぎ払っていた。

『おッ……おのれぇえぇッ! 我が侵略を阻むウルトラ戦士共めがッ! こうなれば、1人でも多く道連れにしてくれるわァアッ!』

 その掃射から唯一逃れていたバルタン星人は、レグルスを避けるようにドクテラとエナジーに迫る。それは紛れもなく、幻影ではないラスヴァーダの「本体」であった。

『……あなた達の野望に「侵略」の2文字がある限り。その願いが叶う日は、未来永劫訪れないでしょう』

 破壊光弾を連射しながら、猛接近して来るラスヴァーダ。その仇敵を討つべく、ドクテラはエネルギーを充填させた両腕を左腰に当て、腰だめの姿勢に入る。

『エクセシウム光輪ッ!』

 そこから、右手で手裏剣を投げるように。「エクセシウム光輪」と呼ばれる光輪状のエネルギーが、勢いよく放たれたのだった。

『が、ぁッ……!?』
『エナジー、今ですッ!』
『はいッ! ……エナジウム光線ッ!』

 悲鳴を上げる間も無く、ラスヴァーダの身体が真っ二つに両断される。そして寸断された半身は、復活したエナジーによる「エナジウム光線」によって、跡形もなく消し飛ばされたのだった。
 かくして、ラスヴァーダ率いるバルタン星人の宇宙船団は全滅し。今回の事件は、3大ウルトラマンの完勝に終わったのである。

『レグルス師匠、ドクテラ師匠……ありがとうございました。俺が未熟だったばかりに……』
『ふん。これを貸しだと思うのなら、この先の戦果で返して行くのだな。鍛錬を怠るなよ』
『さぁエナジー、あなたも地球に帰りなさい。早く人々に、元気な姿を見せてあげるのです』
『……! はいッ!』

 その後、エナジーはドクテラに促され、すぐに地球に向けて飛び去って行くのだった。これから逞しく成長していくであろう孫弟子の背を、ドクテラは宇宙の彼方から穏やかに見守っている。

 一方で、レグルスは神妙な様子でドクテラの横顔を見遣っていた。その胸中には、とある「懸念」が渦巻いている。

『……ドクテラ師匠、本当によろしかったのでしょうか。エナジーの奴に、何も伝えないままで』
『ラスヴァーダの船団が、たったあれだけの規模で地球を征服しようとしていたことですか』
『えぇ。……恐らく奴らの目的は、自分達の移住先に適している地球が「終末」を迎える前に、侵略を終えて来るべき「決戦」に向けた準備を進めるためだったのではないかと。そうでなけ
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